【中医学】花粉症と鼻鼽(びきゅう)

花粉症・アレルギー性鼻炎は、中医学の鼻鼽(びきゅう)のカテゴリーに入ると思います。

中医学の鼻淵(びえん)は慢性副鼻腔炎、または蓄膿であり、明らかに違うと思います。

鼻鼽は清涕(せいてい)といって透明な鼻水が流れます。
鼻淵は鼻流濁涕(びりゅうだくていといって黄色い膿のような鼻水が流れます。

古典的には、 清代の名医、沈金鳌(しんきんごう)の『雑病源流犀燭(ざつびょうげんりゅうさいしょく』に「鼻鼽があるものは透明な鼻水が止まらず、これは肺経に寒をうけたからである」という論述があり、これが基本だと思います。
風寒と肺寒です。

『黄帝内経素問・金匱真言論篇』に「春は、よく 鼽(きゅう) と衄(じく)を病む」という記述があり、春は気が頭顔面部に上昇する面があります。

中医学では、春は熱くなって腠理(そうり) が開くと次に寒くなり、風寒(ふうかん)が入ります。胃にたまった痰飲(たんいん)の影響もあり、衛気不固(えきふこ)となっている側面があります。

陽維脈の風府、風池や督脈の大椎の温灸など、督脈通陽の要素を入れたいところです。

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