【中医学】小満と2018年戊戌の「三の気」

5月21日より二十四節気の「小満」になり、そろそろ「三の気」の時季です。

2018年は戊戌(ぼ・じゅつ)の歳です。

戊(土の兄:つちのえ)と戌(いぬ:五行では土)の干支となり、五行では土が重なります。

十二経絡では以下になります。
戊=足陽明胃経
戌=手厥陰心包経

五運六気学説では太陽寒水司天、太陰湿土在泉、火運太過です。

宋代の『聖済総録』では、戊戌の年の三之気を以下のように予測しています。

三の気は、小満の巳の日に初まり、大暑の卯の日までである。
六十数日であり、主気は少陽相火の火気(暑気)であり、客気は太陽寒水の寒気であり、五運は火運であり、寒気がめぐり、民は寒えて、かえって熱中となり、痈疽(ようそ=皮膚のできもの)は下に注ぎ、心熱で悶え、治らないものは死ぬ。
太陽経の寒気を治療するのが宜しい。
苦味をもって補い、鹹味で瀉し、苦味で堅し、辛味で潤する。

2018年は、3月と4月は最高気温を記録しましたが、5月は朝が涼しい日が多く、火運太過、太陽寒水司天が実感できます。

春は少陽経を理気し、夏は太陽経から利水し、秋は太陰経を補陰し、冬は少陰経を補陽するのが原則です。
しかし、今年は朝晩が涼しくて、太陽経が冷えて腰痛や肩の痛みが多い印象があります。
また、寒暖の差が激しく、心熱のある方は、ウツやイライラが悪化している場合もあります。

2018年5月20日『香港蘋果日報』
「二十四節気の小満の養生:湿熱の天気は火が上炎しやすく、喉の痛みにはこのツボを用いる」

この記事では、この季節は熱邪が侵入して喉の痛みを起こしやすく、喉の痛みのツボとして「廉泉」、二十四節気の小満のツボとして第七胸椎(至陽穴)をあげています。

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