難民キャンプでの鍼

Shennong & Avicenne au Kurdistan irakien

神農アヴィセンナ医学協会のころのフランスのエリーゼ・ボコジァン(Elise Boghossian)さんの難民キャンプでの鍼の動画です。

「神農」は中国の薬の神様の『神農本草経』の神農です。
「アヴィセンナ」はイスラム伝統医学ユーナニ・ティブを創ったイランの医聖・医師・哲学者です。

神農アヴィセンナ医学協会という組織の名前から、エリーゼさんの志が伝わってきます。

2018年6月29日フランスの週刊誌『レクスプレス(L’Express)』
「エリーゼ・ボコジァン、戦場の鍼」
Elise Boghossian, acupunctrice de guerre.

記事中に4分の動画があり、難民キャンプでの鍼の動画を見ることができます。

祖母がアルメニア大虐殺を逃れてパリに来たアルメニア難民である鍼師、エリーゼ・ボコジァンさんの記事です。

南京で中医学鍼灸を学びましたが、さらに戦場での手足切断などの鍼麻酔を含むヴェトナム・ハノイ・スタイルの鍼を学んだそうです。これはヴェトナムの鍼王、グエン・タイ・ツー教授のスタイルと思われます。

グエン・タイ・ツー教授は1958年に中国で鍼麻酔を学び、ヴェトナム戦争中の兵士の疼痛治療や薬物中毒治療に鍼を用いて、1977年からフランスで鍼を普及した鍼麻酔の専門家です。銃創や火傷や手足の切断の痛みに鍼麻酔を用いました。

エリーゼ・ボコジァンさんは祖母の祖国アルメニア、ナゴルノ=カラバフ自治州で難民救済の鍼ボランティアを始め、2002年に神農アヴィセンナ医学協会を設立しました。

ヨルダン難民キャンプ、イラクのクルド人やシリアのヤジディ教徒など戦争難民に対してオレンジや赤の「鍼バス」を走らせ、医師のいない紛争地域で鍼によるボランティア活動を続けて来ました。

2016年にはエリーゼ・ケアという組織に改組され、戦場での鍼のボランティア活動をされています。

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