2年間隠蔽された子どもの朝食の中の除草剤

2018年4月30日イギリスの新聞『ガーディアン』
「除草剤(グリホサート=ラウンドアップ)がグラノーラやクラッカーから発見されたと、FDA内部Eメールで判明した」
Weedkiller found in granola and crackers, internal FDA emails show

FDAは2年間もグリホサートの食品サンプルをテストし続けているが、公式結果をいまだに発表しない。

これは2018年6月10日に「食の情報の最前線」というタイトルで講演した際に、食事と健康に関する最新情報として紹介した記事です。

以下、引用。

「ぼくは小麦クラッカー、グラノーラ、シリアルとコーンミールを家から追い出したよ。すべてに除草剤グリホサート=ラウンドアップが含まれていたからね」とFDAの化学者リチャード・トンプソンは同僚への昨年のグリホサートに関するEメールで書いた。トンプソンはFDAのアーカンソー実験室を基点にしており、ブロッコリーが手に入れた限りでは唯一のグリホサートを含まない食品だったという。

イギリスの新聞『ガーディアン』がアメリカ政府FDAの内部電子メールを入手し、報道したものです。そして8月16日にアメリカで報道がありました。

2018年8月16日アメリカ『CBSニュース』
「ガンと関係のある除草剤が、子どもの朝ごはんから検出された」
Weed-killing chemical linked to cancer found in some children’s breakfast foods

アメリカの子どもたちの朝ごはん、シリアル、グラノーラ、チェリオやスナックバー45種類中31種類からモンサントの除草剤、ラウンドアップ(グリホサート)が検出されたと言う大ニュースです。しかし、アメリカ政府機関FDAは2年間もこの情報を隠蔽していました。

以下、引用。

45種類中31種類の製品で科学者たちが子供に安全とみなしている量よりも高レベルの殺虫剤が含まれていた。

WHO世界保健機関はグリホサート(ラウンドアップ)を発ガン性があるとしており、カリフォルニア州は発ガン性がある化学物質に分類している。

WHOはグリホサート(ラウンドアップ)の発がん性を認めましたし、昨年、カリフォルニア州とフランスがグリホサート(ラウンドアップ)は発がん性があるとして使用を禁止しました。

2017年6月27日ロイター通信
『カリフォルニア州、モンサント除草剤を発がん性認定へ 』

2018年8月11日にはアメリカの裁判所がグリホサート(ラウンドアップ)の使用によって末期ガンとなったと訴えた男性の勝訴を判決し、モンサント社に320億円の支払いを命じました。

2018年8月11日フランス国営『AFP通信』
『除草剤で末期がんに、米裁判所 モンサントに約320億円の支払い命じる』

そして、2018年8月16日にWHOが発がん性を認めてブラジルやフランスやカリフォルニア州が使用を禁止している除草剤がアメリカの子どもの朝ごはんの中に危険なレベルで含まれているという報道があり、欧米のメディアは蜂の巣をつついたような騒ぎです。

日本ではホームセンターでグリホサート(ラウンドアップ)は山積みにされて売られ、百円均一ショップでも売っています。

2018年3月27日にはグリホサート(ラウンドアップ)と女性の妊娠への影響に関して研究発表と報道がありました。

2018年3月27日
「71人のインディアナ州の女性研究によれば、尿中グリホサートは妊娠の短縮と相関関係がある」

Correlation study of 71 Indiana women suggests glyphosate in urine may be linked to shorter pregnancies

2018年3月9日発表の原著論文
「妊娠期のグリホサート曝露と、妊娠期間の短縮:インディアナ州出生コホート前向き研究」
Glyphosate exposure in pregnancy and shortened gestational length: a prospective Indiana birth cohort study
Environmental Health201817:23

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