ポーランドのズビグニュー・ガルヌスフスキ先生

2017年出版 「鍼のルネサンス」
Renesans akupunktury 
Zbigniew Garnuszewski
Medyk; 2.版 (2017/1/1)ポーランド語版

表紙が衝撃的です!

ポーランド鍼灸で有名なのはズビグニュー・ガルヌスフスキ先生です。ポーランドで初めてワルシャワ鍼灸センターを創りました。

ズビグニュー・ガルヌスフスキ先生は、ヤギェウォ大学に在学中だった第2次世界大戦中、森の中のパルチザン(ポーランド抵抗軍兵士)となり、ワルシャワ秘密大学を作り、多くの医師や看護師を育てました。

ワルシャワ秘密大学とは、ナチスドイツがポーランドにおける高等教育を全て禁止したため、学生たちが決死の覚悟で秘密にアパートなどに集まり、講義や教育をおこなったことです。

ズビグニュー・ガルヌスフスキ先生はポーランドを代表する陸上選手でもあり、軍人としても軍事作戦にも参加し、多くのメダルを表彰されています。

1966年からはアフリカのニジェールで呼吸器専門西洋医師として結核治療に携わり、さらにシンガポール、日本、香港を旅して東洋医学に興味を持ち、1971年から1981年にはパリ、ウィーン、ウランバートル、平壌を転々としながら鍼の研究を行い、1981年には中国の南京で鍼の国際コースを修了しています。

1978年にはポーランド初の鍼クリニックを創設し、1986年には国家に認められました。世界鍼灸学会の副会長となり、1998年にワルシャワで亡くなりました。いつも思うのですが、鍼灸以上に鍼灸にとりつかれる人間そのものが興味深いです。

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