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光の鍼:アメリカのラインセンスド・アキュパンクチャリストとLED光治療

 

2015年3月31日
「研究者は湾岸戦争症候群に光治療ライト・セラピーを試している」
Can light therapy help the brain?

 

以下、引用。

退役軍人省ボストン・ヘルスケアの研究者たちは現在、湾岸戦争症候群の退役軍人たちの脳機能に光治療ライト・セラピーを試みている。現在の研究は光治療ライト・セラピーを受けた退役軍人はPTSDの症状を減らし、よく眠れるようになったと報告されている。

退役軍人は光を発するダイオードが埋め込まれたヘルメットをかぶり、近赤外光を頭蓋に浴びている。ダイオードは鼻腔にもあり、脳の深部へと光子を送り込んでいる。その光は痛みもなく熱も発生しない。LEDのあるところに一酸化窒素のアウトプットを増やし、局所の血流を増加させる。治療は30分ほどである。まだ調査研究段階であるが、ライト・セラピーは既に代替医療の分野のプラクティショナーが創傷と痛みを治療するのに用いられている。

「私たちはずっとテクノロジーを応用してきた」と主任研究者のDrマーガレット・ナッサーは言う。「創傷治癒や筋肉痛や関節の問題にはライト・セラピーを利用してきたが脳の治療に使うのは初めてだ」。ナッサーは言語学研究者で、ボストン退役軍人省のスピーチ病理学者、ボストン大学医学部の研究教授でラインセンスド・アキュパンクチャリスト(鍼師)でもある。

ナッサーによると、湾岸戦争における爆発や化学兵器や他の神経毒による脳のダメージは細胞内のミトコンドリアを非活性化する。そして赤い近赤外線光子は頭蓋を貫通して脳細胞まで達し、ミトコンドリアにATPを産生させ、細胞内にエネルギーを放出させる。「これはクリアーでシャープな思考につながる」とナッサーは言う。彼女はライト・セラピーが脳細胞を運動させ、ニューラルネットワークを発達させ、認知リハビリに価値ある付随療法の標準となると信じている。

 

 

ライセンスド・アキュパンクチャリスト(LAc)免許鍼師のマーガレット・ナッサー先生は2011年から2015年にかけてTBIとPTSDの光治療を報告しています。

2011年マーガレット・ナッサーLAc
「慢性TBI外傷性脳損傷の経頭蓋光発行ダイオード治療による改善:2つの症例報告」
Improved Cognitive Function After Transcranial, Light-Emitting Diode Treatments in Chronic, Traumatic Brain Injury: Two Case Reports
Margaret A. Naeser, Ph.D., L.Ac
Photomed Laser Surg. 2011 May; 29(5): 351–358.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3104287/

 

2014年マーガレット・ナッサーLAc
「慢性TBI外傷性脳損傷への近赤外光ダイオード治療による認知パフォーマンスの顕著な改善」
Significant Improvements in Cognitive Performance Post-Transcranial, Red/Near-Infrared Light-Emitting Diode Treatments in Chronic, Mild Traumatic Brain Injury: Open-Protocol Study
Margaret A. Naeser,
J Neurotrauma. 2014 Jun 1; 31(11): 1008–1017.
doi: 10.1089/neu.2013.3244
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4043367/

 

2015年マーガレット・ナッサーLAc
「外傷性脳損傷:メジャー医学問題は、経頭蓋LED光調節近赤光で治療できる」
Traumatic Brain Injury: A Major Medical Problem That Could Be Treated Using Transcranial, Red/Near-Infrared LED Photobiomodulation
Margaret A. Naeser, PhD, LAc
Photomed Laser Surg. 2015 Sep 1; 33(9): 443–446.
doi: 10.1089/pho.2015.3986
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4560854/

 

 

2016年、マサチューセッツ総合病院のマイケル・ハンブリン先生の総説論文はTRP受容体やレーザー鍼について論じています。

2016年「アタマに光をあてる:脳障害への光生物調節」
Shining light on the head: Photobiomodulation for brain disorders
Michael R. Hamblin
BBA Clin. 2016 Dec; 6: 113–124.
Published online 2016 Oct 1. doi: 10.1016/j.bbacli.2016.09.002
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5066074/

 

 

もともとレーザー技術は1953年にアメリカのチャールズ・タウンズがマイクロ波を使ったメーザーとして開発しました。1959年から1960年にゴードン・グールドがレーザーを発明します。1960年にセオドア・メイマンがルビー・レーザーの発振に成功します。1967年にハンガリー人のアンドレ・メスターが偶然、人体への効果を発見しました。そしてマクガフがレーザーを腫瘍を移植したマウスにルビーレーザーを照射したところ、体毛が再生するという予想外の結果となり、この発見からロウ・レベル・レーザー・セラピーが誕生しました。そして、LEDがコヒーレント・レーザーの必要をなくしてロウ・レベル・ライト・セラピーと名前が変わりました。

 

 

 

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