新型コロナウイルス:無症候のCOVID-19感染でさえ胸部CTで肺病変が発見できる

『ランセット』論文 2020年2月25日ミネソタ大学
「研究は、無症候のCOVID-19感染患者の肺病変の輪郭を描いた」
Studies profile lung changes in asymptomatic COVID-19, viral loads in patient samples

以下、引用。

新しい研究発展により、中国・武漢の研究チームは無症候のCOVID-19感染患者でさえCT画像では異常な肺炎徴候を発見できて、ウイルス量は症状発現の5~6日でピークとなることを発見した。これらの研究は昨日、『ランセット感染症学』に発表された。

2020年2月24日『ランセット感染症』
「中国武漢におけるCOVID肺炎の81人の患者における画像診断の発見:記述研究」
Radiological findings from 81 patients with COVID-19 pneumonia in Wuhan, China: a descriptive study
Heshui Shi, MD et al.
The Lancet Infectious Diseases
Published:February 24, 2020DOI:https://doi.org/10.1016/S1473-3099(20)30086-4
https://www.thelancet.com/…/PIIS1473-3099(20)30086…/fulltext
(全文オープンアクセスでCT画像を見ることができます)

症状の発現からわずか9日で肺炎による急性呼吸促迫症候群(ARDS)となり、危険な状態となります。この論文によれば、無症候の患者でもCT画像に異常が出ており、これは現在のPCR核酸検査を中心とした診断よりも臨床的に肺炎の患者を救命するためにはCT画像診断が役立つ可能性を示唆しています。

また、咽頭ぬぐい液スワブは発症直後から高く、発症5-6日でピークに達しており、発症後10日でピークとなるSАRSとかなり違うウイルス量のピークのようです。

2020年2月20日『ランセット感染症』
「臨床サンプルにおける新型コロナウイルスのウイルス量」
Viral load of SARS-CoV-2 in clinical samples
Yang Pan
The Lancet Infectious Diseases
Published:February 24, 2020

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