腰痛と腹直筋

Rectus Abdominis Trigger Point Diagram

腹直筋のトリガーポイント関連痛の図です。下部腹直筋にある2の×の部分からのトリガーポイント関連痛は重要です。

ジャネット・トラベルは『トリガーポイント・マニュアル 2巻』の352ページで以下のように論じています。

腹直筋の最下部ではトリガーポイントによって仙腸関節部を含む下背部(腰部)に両側性の痛みが起こる。

これは帯状の腰痛が出ます。腰痛でも治療ポイントは腹部にあり、見逃しやすいです。特に松本岐子先生が古傷治療を提唱されていますが、腹部の手術痕も腰痛の原因になることが多くの鍼灸師によって報告されています。トラベルもマックバーネー点のトリガーポイントが腸骨窩の痛みを引き起こすことを指摘しています。

マクバーニーポイントのトリガーポイントによる痛みは同じ下腹部の4分の1区画や腹部全体、右上腹部に現れる。これらのトリガーポイントはまた腸骨窩・腸骨筋・および陰茎に鋭い痛みを引き起こす。その痛みは腎仙痛に類似している。腹直筋下部の活性トリガーポイントはまた下痢を起こし、多発性憩室症や婦人科疾患に類似した症状を引き起こす。

臍と恥骨結合との間のほぼ中間部である腹直筋下部のトリガーポイントの不活性化によって月経困難が治ることがある。

臍と恥骨結合の中間は関元(CV4)の高さで、関元(CV4)周辺は月経困難症によく使われます。

(腹直筋の)恥骨の直上のトリガーポイントは排尿筋や膀胱括約筋の攣縮をもたらす。

これは間違いなく膀胱経の募穴の中極(CV3)穴のことを言っています。

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