腰痛と仙骨部の痛み

「急性期を過ぎた腰痛の鍼灸治療 第7回 仙骨部の痛み」
佐藤正人『医道の日本』 77(7): 135-143, 2018.

以下、引用。

来院時には仙骨部の痛みとなっていた症例。(中略) 当初は腰部の(膀胱経)一行線上や次リョウに治療するも十分な効果が得られなかったため、左L1~L5傍点の手技鍼をおこなったところ改善された症例である。この脊椎傍点治療はおそらく転倒の際に痛めた傍脊柱筋(多裂筋、回旋筋)への治療になっていたのではないかと思われる。(p137)

【急性腰痛での仙骨部痛について】

腰痛のなかでも仙骨部痛については詳細を記した資料をあまりみない。(中略) 特徴的なのは筋性が多いこと、痛みの発生源が正中および棘突起傍部にあると推測される症例が多いこと、大殿筋が発生源となっている症例がみられていることである。

特に急性腰痛で多くみられ、多椎体の連続する障害というよりも腰椎を支える近傍の筋の障害を反映した所見ととらえるほうが妥当なように思われる。その近傍の筋として最も可能性の高いのは多裂筋である。

多裂筋のトリガーポイント関連痛は仙骨上に出ます。
http://www.triggerpoints.net/muscle/multifidi

大殿筋の坐骨結節付近のトリガーポイント関連痛も仙骨上に出ます。
http://www.triggerpoints.net/muscle/gluteus-maximus

上記の2つは経験上、見逃されやすいと感じています。

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