がん関連症状への鍼のエビデンス

2019年 スティーブン・バーチ
「がん関連症状の治療のための鍼の使用とエビデンス、安全性、推奨度:ナラティブレビュー」
Evidence, safety and recommendations for when to use acupuncture for treating cancer related symptoms: a narrative review.
Birch S,et al.
Integr Med Res. 2019 Sep;8(3):160-166. doi: 10.1016/j.imr.2019.05.002. Epub 2019 May 17.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31304088
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6600712/

以下、引用。

がんのケアやがん関連症状の鍼治療の研究の総体はポジティブなものがたくさん見つかっている。

エビデンスの強さはCINV(がん化学療法関連の悪心・嘔吐)以外はそれほど強くない。鍼ががんの疼痛に効果があるかもしれないと研究者たちは認識しはじめており、特に、乳がん患者のアロマターゼ阻害薬による関節痛、疲労、直腸癌切除からの回復、外科手術後の悪心嘔吐、不安、うつ、睡眠の問題などにも効果があるかもしれない。

次の症状はレビューで明確にポジティブあるいはポジティブ傾向にあるという発見があったものである。

がん化学療法関連の悪心・嘔吐、外科手術後の悪心嘔吐、外科手術後の疼痛、がん関連痛、アロマターゼ阻害薬による関節痛、口腔乾燥症、ホットフラッシュ(特に乳がん)、疲労、うつ、不安、睡眠障害、化学療法による末梢神経ニューロパシー、しゃっくり、緩和ケアにおける呼吸困難、放射線治療による悪心嘔吐、リンパ浮腫、白血球減少症、手術後の胃不全麻痺、そしてがん患者のQOL。

最近のドイツの国家的ナショナル婦人科がん学者グループの乳がんガイドラインは鍼を乳がんの13の異なる症状に治療に推奨している。

2019年「原発性・転移性乳がんの患者の診断と治療」
Diagnosis and treatment of patients with primary and metastatic breast cancer.
Available from: http://www.ago-online.de/…/…/en/2015E_Updated_Guidelines.pdf. Accessed March 29, 2019.

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