耳鳴の鍼治療の分析

2019年「耳鳴患者への鍼治療の効果の因子の分析」
Analysis of Factors Influencing the Efficiency of Acupuncture in Tinnitus Patients
Tung-Yi Lin,et al.
Evid Based Complement Alternat Med. 2019; 2019: 1318639.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6556279/

以下、引用。

一つのグループは耳周囲のツボグループ、もう一つは4つの耳周囲穴と遠隔取穴グループである。

耳周囲のツボグループは耳門(TE21)、聴宮(SI19)、聴会(GB2)と翳風(TE17)である。そして耳周囲では風池(GB20)をふくむ内耳神経ライン、暈聴区、外関(TE5)、中渚(TE3)、太溪(KI3)、太衝(LR3)、三陰交(SP6)、足三里(ST36)、陽陵泉(GB34)、豊隆(ST40)を含む。

鍼のツボグループと鍼の治療回数のみが耳鳴患者の治療結果と顕著に相関していることが発見された。

2つのグループを比較すると、耳鳴の大きさのVASは耳周囲と遠隔穴の組み合わせグループは耳周囲の局所のみグループより顕著に改善した。

治療回数の分析では、17回~24回の治療回数と25回以上の治療回数のグループは、明確に4回~8回の治療回数グループよりもよい結果を出していた。

韓国での研究では、全身の手技鍼は局所のみの電気鍼よりも効果があった。

臨床的には、鍼師はしばしば患者さんに鍼治療の必要回数について質問される。しかし、鍼治療の回数と効果についての研究はほとんど存在しない。

この研究では、17回以上の鍼治療は16回以下の鍼治療と比較して臨床的には効果的であった。耳鳴の大きさのVASは鍼治療の回数が増えると減少する。

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