生殖補助医療に反対するラファエル・ノジェ先生

2019年6月11日フランス・リヨンの新聞『プログレス』
「リヨン:PMA(生殖補助医療)に反対する医師のクリニックの建物で落書きが発見された」
Lyon: des tags découverts sur l’immeuble d’un médecin opposé à la PMA

ラファエル・ノジェ博士のクリニックに大きな落書きがされ、郵便ボックスが破壊されていました。ラファエル・ノジェ博士は耳介医学・耳鍼の創始者ポール・ノジェ先生の後継者であり、私は個人的に尊敬しています。

現在のフランス政府は、独身女性とLGBTQOに生殖補助医療(PMA)を適応する法案を提案しています。日本でも未婚の若い女性が卵子を凍結する時代は既に始まっています。

ラファエル・ノジェ博士は医師としての倫理観から2019年6月24日より「独身女性とLGBTQOに生殖補助医療を適応するのに反対する」と表明し、2,000人の医師の署名を集め、フランス政府に提出しました。「親よりも子どもの人権を考慮すべきだ」「医師はイデオロギー論争に利用されてはならない」という信念に基づくとのことです。

2019年6月24日ラファエル・ノジェ先生の声明
https://www.lemanifestedesmedecins.fr/apropos

2018年9月25日
「生殖補助医療に反対する医師の声明:われわれは父親のいない子どもをつくることに反対です」
Pétition de médecins opposés à la PMA : “On va créer délibérément des orphelins de père”

ラファエル・ノジェは言う。「医師は公平であるべきである。それはヒポクラテスの誓いにも述べられている。しかし、私たちは父親のいない子どもをつくることで不正義をしようとしている。生殖補助医療は20億ユーロものお金を生み出し、黄金郷を作る。同性愛者たちは完全に道具としてこの問題を扱っている。男性と女性のカップルの生殖補助医療が受けられるのが拒否できないならと、平等を求めている。私たちは卵子の凍結、精子の提供、生殖補助医療、人体の搾取への道を踏み出してしまっている。

世界でも既に裕福な独身女性が卵子を凍結し、精子を精子バンクから購入して、独身で子どもをつくるという現実があります。

2018年12月27日『ハフィントンポスト』
『精子バンクで親になった女性たち』

クリニックを破壊されても、ラファエル・ノジェ博士は意見をまったく変えていません。物腰は柔らかな紳士ですが、その行動には哲学と信念があります。

2019年8月29日『プログレス』
「リヨン:9月12日に生殖医療の拡張に反対する集会が再び開かれる
Lyon : rassemblement contre l’extension de la PMA le 12 septembre

ラファエル・ノジェ先生は生殖補助医療に反対する医師の代表として進捗状況を報告するそうです。

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