日本内科学会雑誌:新型コロナウイルス感染症特集の公開について

『日本内科学会雑誌:新型コロナウイルス感染症特集の公開について』
 
 
2020年11月の最新号がPDFで全文オープンアクセス公開されています。
 
特に政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会長である尾身茂先生が参加されている座談会は必読の内容で、現在の日本政府・専門家会議の「コロナ観」を読み取ることができます。
 
「18.感染症危機における科学的専門家助言組織のあり方」は、専門家会議の活動やあり方を総括・反省して、医学や公衆衛生学以外の分野からさまざまな領域の知を結集した組織とする必要性があると提言されています。
 
失敗を認める謙虚な姿勢と、それに基づく反省と提言は尊敬できます。今回のような重大な社会的影響を与える出来事について、医学や公衆衛生学だけでなく社会学や心理学、経済学、倫理学といった人文科学・社会科学の知を入れなかったことが現在の混乱を招いていることの一因だと思われるからです。
 
コロナ禍で最も問題となったのはインフォデミックと科学的根拠に基づく政策決定、政治と科学の関係、意思決定のプロセスと透明性でした。この問題は現在も継続中であり、日本に住むすべての人の生命健康と直結するリアルな問題です。読む価値があります。
 
 
 
 
 

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