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情志病の経絡学基礎:奇経病3 陽きょう脈・陰きょう脈・陽維脈・陰維脈

 

2006年「情志病の経絡学基礎」
情志病的经络学基础
张建斌 王玲玲
《辽宁中医杂志》 2006年05期
http://www.cnki.com.cn/Article/CJFDTOTAL-LNZY200605015.htm

 

以下、引用。

(3)陽きょう脈・陰きょう脈は大脳と直接の関係がある。キョウ脈病と大脳の病は密接な関係がある。

『霊枢・寒熱病篇第21』の記述では「足太陽は項に通じて脳に入るものであり、正は目本に属し、名は眼系という。頭目痛ならこれを取る。

項の両筋の間にあり、脳に入る。すなわち陰きょう脈・陽きょう脈に別れる。陰と陽はあい交わり、陽が陰に入り、陰が陽に出て目の鋭眥に交わる。陽気盛んならすなわち目が開いて、陰気盛んなら目を閉じる。

《黄帝内经·灵枢》寒热病第二十一
http://www.zysj.com.cn/lilunsh…/huangdilingshu/101-3-21.html

 

 

以下、引用。

『霊枢・脈度篇第17』に「キョウ脈は気並びて相つらなり、目を濡らすなり。気が栄養できなければすなわち目合わせず」とある。眼の開閉はおもに現代では睡眠の異常であり、睡眠障害は精神・情志の病の主要な心身症状の一つである。

《黄帝内经·灵枢》脉度第十七
http://www.zysj.com.cn/lilunsh…/huangdilingshu/101-3-17.html

 

明代、李時珍著『奇経八脈考』では陰きょう脈と陽きょう脈の記述が総合的に引用されています。

《奇经八脉考》二跷为病
http://zhongyibaodian.com/archives/4452.html

 

 

元代、『鍼灸指南』の著者、竇漢卿(とうかんけい)の弟子であり、『扁鵲神応鍼灸玉龍経』の著者である王国瑞の父親にあたる王開こと王后玄の記述が重要だと感じました。

 

王后玄(王開)が云うには、足太陽の脈は腰下にめぐり、会陰にあう。故に会陰という。直陽の脈は脊をはさんで下行し、臀部に至り、外果の後ろをめぐり、まっすぐに行くので直陽の脈という。陽きょう脈の発するところは申脈である。
《奇经八脉考》二跷为病
http://zhongyibaodian.com/archives/4452.html

 

直陽の脈は、清代の張志聡によれば督脈です。会陰の脈は『黄帝内経素問・刺腰痛論篇』に初出し、 清代の張志聡によれば任脈です。

《黄帝内经·素问》刺腰痛篇第四十一
http://www.zysj.com.cn/lilunshuji/huangdisuwen/100-3-41.html

会陰の脈が人をして腰痛せしむるとき、痛みのために汗が出る。汗が出て人をして飲まんとせしむ。飲めば走らんとする。直陽の脈上を三回刺す。キョウ上郄下5寸にあり、その盛んなるをみて血を出す。

 

以下、『奇経八脈考』より引用。

また、曰く、昌陽の脈の人をして腰痛せしむるや、胸に引いて痛み、眼はもうろうとして、舌が巻き上がりて話すことができない。内筋を2回刺す。内果上の大筋の前の太陰の後ろ、上顆二寸のところを刺す。王后玄が言うには、陰きょう脈は然谷の後ろに起こり、内果の上にあがり、陰股にしたがいて陰に入り、腹にしたがい胸裏に入り、欠盆より人迎の前をあがり、内廉に入り、眼の内眦に属し、太陽にあう。内筋、すなわち陰きょう脈であり、交信である。

 

 

昌陽の脈を明代、張介賓や馬蒔は足少陰腎経として復溜(KI7)としています。唐代の王冰や元代の王后玄は昌陽の脈を陰きょう脈の交信(KI8)としています。

 

元代の王后玄は『素問・刺腰痛論篇』の肉裏之脈を陽維脈、飛陽之脈を陰維脈として分析しています。陰維脈の腰痛には築賓(KI9)を用いています。陰きょう脈、陽きょう脈、陰維脈、陽維脈と情志病と腰痛の関係について、より深く理解できた気がします。

 

《奇经八脉考》 二维为病
http://zhongyibaodian.com/archives/4449.html
素问腰痛论曰∶阳维之脉,令人腰痛,痛上怫然肿。刺阳维之脉与太阳合 间,去地一尺。
王启玄曰∶阳维起于阳,则太阳之所生,并行而上至 ,下复与太阳合而上也。去地一尺,乃承山穴也。在锐之下,分肉间陷中,可刺七分。
肉里之脉,令人腰痛,不可以咳。咳则筋缩急。刺肉里之脉为二 ,在太阳之外、少阳绝骨之后。
王启玄曰∶肉里之脉,少阳所生,阳维脉气所发,绝骨之后,阳维所过分肉穴也。在足外踝直上绝骨之端,如后二分筋肉分间,刺可五分。
飞阳之脉,令人腰痛,痛拂拂然,甚则悲以恐。
启玄曰∶此阴维之脉也,去内踝上五寸 分中,并少阴经而上也,刺飞阳之脉,在内踝上一寸,少阴之前,与阴维之会,筑宾穴也。甲乙经云,太阳之络,别走少阴者,名曰飞阳。

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《难经》二十六难
有阳络,有阴络,有脾之大络。阳络者,阳跷之络也。阴络者,阴跷之络也。故络有十五焉。
http://zhongyibaodian.com/archives/198.html

《难经》 二十九难
曰:奇经之为病,何如?
然:阳维维于阳,阴维维于阴,阴阳不能自相维,则怅然失志,溶溶不能自收持。
阳维为病苦寒热,阴维为病若心痛。
阴跷为病,阳缓而阴急,阳跷为病,阴缓而阳急。
http://zhongyibaodian.com/archives/198.html

《脉经》平奇经八脉病
http://zhongyibaodian.com/archives/3770.html
奇经之为病何如?
然:阳维维于阳,阴维维于阴。阴阳不能相维,怅然失志,容容(《难经》作溶溶)不能自收持(怅然者,其人惊,即维脉缓,缓即令身不能自收持,即失志善忘恍惚也)。
阳维为病,苦寒热;
阴维为病,苦心痛(阳维为卫,卫为寒热。阴维为荣,荣为血,血者主心,故心痛也)。
阴跷为病,阳缓而阴急(阴跷在内踝,病即其脉急,当从内踝以上急,外踝以上缓);
阳跷为病,阴缓而阳急(阳跷在外踝,病即其脉急,其人当从外踝以上急,内踝以上缓)。
诊得阳跷,病拘急;阴跷病缓。
尺寸俱浮,直上直下,此为督脉。腰背强痛,不得俯仰,大人癫病,小人风痫疾。

 

 

 

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