メニエール病

西洋医学では、日本めまい平衡医学会 『メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン 2020年版』が発売されています。Mindsガイドラインには掲載されておらず、Amazonで購入できます。
 

 
 
西洋医学の分野では「メニエール病診断基準 日米欧の基準を比較して」は読んだほうが良いです。とくにvertigoとdizzinessというコトバの使い分けが日本と海外で違うみたいで、私は知りませんでした。
 
 
2017年「メニエール病診断基準 日米欧の基準を比較して」
前田 幸英, 池園 哲郎
Equilibrium Research2017 年 76 巻 1 号 p. 8-16
 
 
英語では以下がわかりやすいです。
 
2011年「メニエール病の鍼治療のエビデンスに基づく探求ーシステマティックレビュー」
Exploring the Evidence Base for Acupuncture in the Treatment of Ménière’s Syndrome—A Systematic Review
Andrew F. Long et al.
Evid Based Complement Alternat Med. 2011; 2011: 429102.
Published online 2011 Jun 23.
2016年
 
 
「メニエール病/メニエール症候群の鍼刺激ポイント:治療的アプローチ」
Acupuncture Points Stimulation for Meniere’s Disease/Syndrome: A Promising Therapeutic Approach
Jiaojun He et al.
Evid Based Complement Alternat Med. 2016; 2016: 6404197.
Published online 2016 Jul 28
 
 
 
中国でもメニエール病の論文は多いです。
 
国内外文献中针灸治疗梅尼埃病选穴规律分析
吴瑶 杨文睿 张阳
《生物技术世界》 2014年05期
 
 
针灸治疗梅尼埃病的临床应用
刘唯 李安洪 《光明中医》 2015年03期
 
 
针灸治疗梅尼埃病研究进展
蒋丽元
《中华中医药学刊》 2018年12期 http://www.cnki.com.cn/Article/CJFDTOTAL-ZYHS201812026.htm
 
 
 
日本語で参考になるのは、以下の文献です。
 
 
1977年
「メニエール病の鍼灸治療」
竹之内 診佐夫
自律神経雑誌 24(1), 26-39, 1977
 
 
1985年
「けい脉によるメニエール病の治験例」
藤本 俊雄
日本鍼灸良導絡医学会誌 13(4), 11-12, 1985
 
 
2012年
「頚性めまいとメニエール病に対する鍼灸治療 (特集 めまいと鍼灸治療)」
似田 敦
医道の日本 71(2), 28-32, 2012-02
 
 
 
東洋医学の眩暈は、西洋医学における回転性めまいと浮動性めまい、眼前暗黒感を伴う立ちくらみや失神を含みます。一番危険なのは眼前暗黒感(ブラックアウト)を伴う失神や立ちくらみで、出血の可能性があります。浮動性めまいも脳の問題(頭蓋内病変)である可能性があり、レッド・フラッグスです。 
 
回転性めまいでは良性発作性頭位眩暈症と悪性持続性頭位眩暈症の違いの理解が重要です。頭の位置を変えてしばらくするとめまいが収まるのが良性で、ある頭の位置になるとずっとめまいが続くのが悪性で、脳腫瘍などの可能性があります。小脳橋角部腫瘍では同じ頭の位置で持続的めまいが起こります。ブルンス眼振といって、1902年にドイツの神経学者ルードヴィッヒ・ブルンスが発見しました。
 
 
めまい診療のレッド・フラッグスは非・前庭性原因です。持続的で悪化しつつあり、早朝に深刻な頭痛があり、複視、脳神経麻痺、構音障害、運動失調などの脳神経症状です。また、頚椎由来のめまいもあります。むちうち損傷の頚椎性めまいです。
 
 
 

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