強直性脊椎炎

2021年8月10日『Web MD』
「実験は私に正しい補完医療を発見させた」
 
 
以下、引用。
 
強直性脊椎炎患者である私は時間をかけて鍼治療をオンとオフで試してきた。私は自分の体への鍼治療の効果が本当に好きだ。私が経験した利点のいくつかは次のとおりである。
 
首と背中の痛みが少ない。
落ち着いてリラックスした気分(テーブルで数回眠った)。
 
まだ鍼治療を考慮していないならば、あなたの慢性の痛みへの対処法として価値ある選択肢の追加となるかもしれないので、検討を強く勧める。
 
 
強直性脊椎炎の補完代替療法と言えば、ノーマン・カズンズさんです。ノーマン・カズンズさんはジャーナリストで、1949年に広島を訪れ『4年後の広島』を書き、アメリカで原爆孤児400人を経済的支援する運動を起こし、広島原爆でケロイドをおった原爆乙女といわれる若い女性たちをアメリカに連れてきてマウントサイナイ病院で治療を受けさせた人物です。死ぬまで環境保護運動や核兵器廃絶運動を続けました。彼こそが本物のジャーナリストです。
 
 
その超一流のジャーナリスト、ノーマン・カズンズさんが難病の強直性脊椎炎に罹った際に、お笑いのビデオを見ると背中の激痛が緩和されることに気づいて書いたのが名著『笑いと治癒力』です。笑い療法はここから始まりました。
 

 
 
広島原爆に衝撃を受け、アメリカの罪を論じ、冷戦時代にアメリカとソ連の市民対話を続けた人物でした。彼の座右の銘は「人生は許しの冒険」でした。人類の悲惨から目を背けることなく、それでいて常にポジティブでユーモアにあふれていた人間性は本当に尊敬できます。
 
 
強直性脊椎炎の患者さんの「日本AS友の会」が作成している「強直性脊椎炎 療養の手引き」というインターネット上で配布しているパンフレットがあります。
 
80ページに「漢方薬、鍼灸、その他の東洋医学的治療法はASに有効ですか?やっても構いませんか?」という質問が掲載されています。
 
「症状を軽くする対症療法としては十分期待できるものです」「鍼治療がASの痛みに効果があったとよく聞くことので(中略)それ以外の時期なら試してみる価値はあるでしょう」とかなり肯定的に答えが書かれています。
 
 
 
2020年1月13日
「強直性脊椎炎の治療のためのシンプル・ニードリング療法の効果と安全性:システマティックレビューとメタアナリシス」
The Efficacy and Safety of Simple-Needling Therapy for Treating Ankylosing Spondylitis: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
Yichen Xuan et al.
Evid Based Complement Alternat Med. 2020; 2020: 4276380.
Published online 2020 Jun 13.
 
 
 
2020年「強直性脊椎炎の灸治療:システマティックレビューとメタアナリシス」
Moxibustion for the treatment of ankylosing spondylitis: a systematic review and meta-analysis
Jiaojiao Hu et al.
Annals of palliative medicine Vol 9, No 3 (May 2020) /
 
私たちの分析は、灸が脊椎の可動性と炎症反応を改善する可能性があることを示唆した。
 
 
 
現在、強直性脊椎炎に使われているインフリキシマブやアダリミナブはTNFーα阻害薬ですが、まさに鍼灸の治効機序はTNF(腫瘍壊死因子)と関連しています。中国では長蛇灸が強直性脊椎炎によく用いられています。
 
 
长蛇灸治疗早期强直性脊柱炎临床研究
刘晓安
《湖北中医学院》 2008年
 
 

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