聴宮

 
 
聴宮は手太陽小腸経に属します。
 
『鍼灸甲乙経』では、「聴宮は耳中にあり、珠子大でアズキのようであり、手足少陽経と手太陽小腸経の交会穴である。3分刺入し、灸は三壮である」とあります。
 
听宫,在耳中,珠子大,明如赤小豆,手足少阳、手太阳之会,刺入三分,灸三壮。
《针灸甲乙经》耳前后凡二十穴第十一
 
 
『鍼灸大成』では、以下の記述があります。
 
《针灸大成》巻九、治症总要(杨氏)
 
耳聾で難聴で、気が閉じるものは、聴宮、聴会、翳風を用いる。
 
問うていわく、「この症状はどのようにして起こるのか」
 
答えていわく、「傷寒大熱で、汗がでずに気がのびやかでないため、この症状となる。前の鍼が効かないなら、再び次の穴を刺す。足三里と合谷である」
 
 
上記の症例と質疑応答は、どのように考えるべきでしょうか。
 
気閉の難聴に対して、聴宮・聴会・翳風の刺鍼は、手太陽小腸経・足少陽胆経・手少陽三焦経の経絡を通すことを目指しています。
 
それが効かない場合、合谷と足三里ですが、これは陽明大腸経と陽明胃経という陽明経の経絡を通すか、あるいは陽明の気を補うことです。
 
 

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