慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPSS)

 
 
2021年12月8日北京中医薬大学
「『慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPSS)』の鍼灸のメカニズム:動物実験のナラティブレビュー」
Xiaoling Wu
Pain Research and Management Volume 2021 |Article ID 2678242
 
 
以下、引用。
 
現代医学では慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPSS) の局所炎症反応はその自己免疫反応と密接に関連している。
 
他の多くの研究は、慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPSS)動物モデルに対する鍼治療の治療効果が、慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群の発症中の炎症反応と免疫反応の調節に密接に関連していることを示している。
 
最近の研究は、慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPSS)のメカニズムが脳と密接に関連していることを完全に示している。
 
 
 
2021年8月17日世界五大医学雑誌『アナルス・オブ・インターナル・メディスン』
「慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群の鍼の効果:ランダム化比較試験」
Efficacy of Acupuncture for Chronic Prostatitis/Chronic Pelvic Pain Syndrome:A Randomized Trial
Yuanjie Sun, MD et al.
Ann Intern Med . 2021 Aug 17
 
440人の男性患者に8週間20回の鍼治療と、治療後24週のフォローアップ。
 
【結論】
偽鍼と比較して、8週間20回の鍼治療は、中程度から重度の慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群に、治療後24週も含めて著しい改善があった。
 
 
 
2016年の論文によれば、慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)に対する薬物療法はすべて単剤では「有益でない」です。
 
 
2016年「慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群の現代的なマネージメント」
Contemporary Management of Chronic Prostatitis/Chronic Pelvic Pain Syndrome
Giuseppe Magistro et al.
Eur Urol. 2016 Feb;69(2):286-97.
 
結論:
この非常に変動性の高い症候群をもたらすCP / CPPSの根底にある病態生理学に関する現在の理解は、管理のための単剤療法を支持するものではない。効率的な単剤療法の選択肢はない。
 
 
 
2018年1月26日『コクラン・システマティックレビュー』
「慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群の治療における非薬理的介入」
Non-pharmacological interventions for treating chronic prostatitis/chronic pelvic pain syndrome.
Franco JV,et al.
Cochrane Database Syst Rev. 2018 Jan 26;1:CD012551.
 
 
 
以下、引用。
 
1.鍼は、短期間フォローアップで、偽の介入と比較して前立腺炎の症状をかなりの数で減らした。
鍼では、結果として有害事象はほとんどなかった。
鍼は、標準的なメディカルセラピーと比較しても、かなりの数の患者で慢性前立腺炎の症状を減少させた。
 
 
つまり、西洋医学で薬物療法があまり効果を出していないことが判明し、2018年~2021年のコクランレビューやランダム化比較試験で、鍼が慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPSS)に対して効果があることが判明してきており、次は動物実験でメカニズムの解明にうつっているということです。
 
 

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