失恋・破局を乗り越えるための鍼

恋人との関係の破局は、常に簡単ではない。わたしの場合も確かに簡単ではなかった。4年間もの有毒な関係が続いたり続かなかったりして、わたしは遂に関係が終わって、迷子のようなところに取り残されたことを感じ、わたしは暗黒の場所から外に出ることができないように感じた。不安障害、強迫性障害(OCD)と診断されたことのある私は、過去に住みついてしまうのだ。

 

数年後に事態は好転していた。わたしは大学を卒業し、大都市に引っ越し、ファッション雑誌に就職した。わたしは独身生活を楽しんだ。わたしは以前の気持ちを閉じ込めて、たまに感じることはあるけれども、自立と幸せを感じていた。

 

元彼が誰かとデートしているというニュースは、わたしの不安障害を再発させた。わたしは破局したときと同じ気分になった。結局、わたしは破局のときに感じたものを全てもう一度、再体験してしまっているのだった。正直にいって、わたしは哀れな状態で、感情的な地獄の中にいた。

 

わたしが中国伝統医学について聞いたとき、鍼や耳ツボがメンタルヘルスに働きかけるということについて、わたしは何でもやってみようという気になった。わたしは鍼をまったく受けたことがなく、完全に懐疑的だったのだけれども。

 

どうして鍼が効くのか、鍼で傷つかないのか、本当に抗うつ薬プロザックでも効かなかった不安障害を取り除くことができるのか。

ここからはネタバレ注意だが、鍼は本当にわたしにはよく効いた。

 

もし、あなたがストレスや不安障害への鍼の効果について疑っているなら、あなたは独りではない。わたしは、初めて鍼治療を受けるときは冷笑的で、でっちあげだと思っていた。

 

しかし、わたしが間違っていたと、結論は変わった。信頼できる研究によると、ラットでは20分の鍼治療のあとでセロトニンのレベルが上昇し、その増加は120分後でも保たれている。2021年の20のランダム化比較試験をメタアナリシスした論文が『ジェネラル精神医学年報』で出版されていて、鍼は一般性不安障害の患者に有効であることが判明している。

失恋・破局の心の傷を癒すことについて、われわれの心は、失恋や破局した際と同じ考えのループにとどまってしまう。「鍼は単に心をリラックスさせるだけではなく、恋が始まったときと同じ脳内化学物質を放出するように刺激する」とアウス医師は述べる。