肥満細胞とツボの過敏化

2022年3月2日『セルス』
「肥満細胞と鍼鎮痛」
Mast Cells and Acupuncture Analgesia
Cells 2022 Mar 2;11(5):860.
https://www.mdpi.com/2073-4409/11/5/860
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/labs/pmc/articles/PMC8909752/

以下、引用。

ツボは病気の反応点であり、鍼治療の刺激点である。ツボは肥満細胞が豊富である。

朱によれば、ツボの過敏化はニューロペプチドー肥満細胞ー過敏化リリースの病理的反応によって形成される。

【2.3肥満細胞とツボの過敏化】

ツボは病気の反応点であり、鍼の治療点である。多くの化学物質がツボの過敏化に関わる。それらはいわゆるツボ過敏化プールであり、サブスタンスPやCGRP、ヒスタミン、セロトニン、トリプターゼがツボの過敏化と関わっている。

今日では、TRPVチャネルが肥満細胞の機械的過敏化と関わっていると報告されている。

得気状態では、針の機械的刺激(持ち上げ、押し出し、回転)が効果的に組織の変形を引き起こし、信号が肥満細胞に容易に伝達され、その肥満細胞の脱顆粒を引き起こす。この仮説は動物実験によって裏付けられている。

肥満細胞と神経細胞の距離があまりに離れている場合、鎮痛効果は生じない。

肥満細胞上にTRPV受容体があり、ツボの過敏化にも肥満細胞が関わり、電気鍼する場合、肥満細胞からの脱顆粒により鎮痛が起こるのですが、肥満細胞と神経細胞の距離が大きすぎると鎮痛は起こりにくくなるという議論になっています。

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