ドライアイ

2022年3月28日『視界新聞網(8world)』
「【研究】中医鍼灸は、ドライアイの症状を緩解するのに有効である」
研究:中医针灸有效缓解干眼症症状
リンク先に鍼を刺している動画があります。

以下、引用。

研究によると、鍼灸はドライアイ患者の涙液中のタンパク質補助分子の質を改善できることが示されている。これはドライアイの治療における鍼灸の有効性を証明している。
この結論は、シンガポール眼科研究アカデミーと中華医院によるドライアイ患者30人の研究の後に到達した。

点眼と鍼灸を同時に受けた患者の60%が涙の質を改善したのに対し、点眼を受けた患者は27%だけが改善したことがわかった。

中国語でドライアイ症候群は干眼症です。
中医学古典の明代、傅仁宇著『審視瑶函』に収録されている「白涩」の範疇に入ります。 『審視瑶函』は和訳も出ています。

『審視瑶函』巻三、白痛
「不肿不赤,爽快不得,沙涩昏朦,名曰白涩,气分伏隐,脾肺湿热。此症南人俗呼白眼,其病不肿不赤,只是涩痛。乃气分隐伏之火,脾肺络湿热,秋天多患此,欲称稻芒赤目者,非也。桑白皮汤」

ドライアイ(干眼症)は、中医学の「白涩症」のカテゴリーに入り、邪熱留恋、肺陰不足、脾胃湿熱が肝腎虚損におよび、陰血不足のため邪熱が阻絡し、血気不通となるか湿邪が阻滞し、清気が昇らず、陰血不足から陰虚で津液不足となり、目が潤いをうしなって目がゴロゴロするというのが2017年の現代中医学鍼灸の分析です。

2017年「ドライアイの鍼灸治療の研究発展」
针灸治疗干眼症研究进展
薛研 赵耀东 元永金 马雪娇
《新中医》2017年 第8期 | 165-167页

※干眼症属于中医学“白涩症”范畴。中医认为是由于邪热留恋,肺阴不足,脾胃湿热以及肝肾亏损、阴血不足引起邪热阻络、血气不通,或者湿邪阻遏、清气不升,或者阴血不足,最终导致阴虚津亏、目失濡养,以患者自觉眼内干涩不舒、瞬目频频为主要表现。针灸治疗除眼周局部取穴,以疏通经络气血、促进泪液分泌以外,应配合循经远端取穴,以滋阴生津、行气清热。
局部腧穴中以睛明为首选,睛明为手足太阳和足阳明之会,有明目功效,擅治目疾。
配穴中百会可提升阳气,神庭可安神定志,风池可清利头目,曲池清热降火,外关解表熄风,合谷通经活络,中脘补中益气,天枢理气通腑,气海培补元气,足三里扶正祛邪,三阴交健脾滋阴,太溪补肾益精,太冲疏肝明目。

今回の研究を行ったシンガポール眼科研究所(SERI)では、肺腎陰虚が多いと分析しています。

2018年7月
「シンガポールの中薬と針刺治療を用いたドライアイの臨床科学研究」
新加坡以中药及针刺治疗干眼的临床科研研究
林秋霞
《新加坡中医杂志》第44期2018年7月
(全文オープンアクセス)

承泣(ST1),攒竹(BL2),风池(GB20),太阳(EX-HN5),泪三针及3个肢体穴位,三阴交
(SP6),合谷(LI4),足三里

承泣(ST1)、攅竹(BL2)、風池(GB20)、太陽の涙三鍼、三陰交(SP6)・合谷(LI4)・足三里(ST36)を主に用いています。

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