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キリンの鍼

2022年6月22日 『神戸新聞』
「キリンにも鍼が効く!? 人工哺育、骨折…命の危機乗り越えもうすぐ3歳 信頼関係が生んだ治療と効果」

 

北海道の釧路市動物園にいるオスのアミメキリン、コハクは生まれた時に自力で立ち上がれず、母乳を飲もうとせず人工哺育になりました。脚や首の骨折など何度も命の危機にさらされましたが、7月には3歳の誕生日を迎えます。

獣医師の生駒忍さんはこう語ります。

以下、引用。

コハクは誕生時に自力で立ち上がれず、飼育員4人がかりで支えてようやく立たせました。四肢の屈腱弛緩と右アキレス腱の亜脱臼と診断。翌日からは自力で立つことはでき、歩くことが運動になって筋肉が発達し、屈腱弛緩は徐々に緩和されたのですが、右後肢の蹄が内側に寝てしまう状態(過回内)が目立つようになったため、12日齢から鍼治療とテーピングをしました。テーピングで正しい立ち位置になるよう補正し、負担がかかって張ってしまう筋肉に鍼治療をするという二段階の治療で改善が見られました。

-最近の治療、効果は?

コハクは1歳を過ぎた頃に首をケガし、第1頸椎の骨折と第1-2頸椎間の脱臼のため曲がった状態という異常があります。このため、首からお尻、太ももにかけて触診し筋肉が張っているところに毎日鍼治療をしています。背骨の歪みで歩行にも影響が出て筋肉の張る場所が毎日異なります。治療したところの筋肉は緩んでいるので効果があると考えています。

-動物園での鍼治療は珍しいですか

それほど多くはないと思いますが、トレーニング下でなら安全にできるのでアプローチしやすい治療法と言えます。キリンではアメリカのサンディエゴ動物園でも行われています。

-尿がたくさん出たエピソードも

後肢に効くツボが泌尿器系にも効くツボでした。鍼治療は、人間でも子どもの方が疑う心がないため効果が分かりやすいとのこと。コハクは人間が育ててきたので信頼感があり、効果につながったようです。

 

 

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