五運六気:2023年 癸卯(みずのと・う)

 
 
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2021年は辛丑(かのと・うし)でした。
2022年は壬寅(みずのえ・とら)で少陽相火司天・厥陰風木在泉、木運太過でした。
2023年は癸卯(みずのと・う)で陽明燥金司天・少陰君火在泉、火運不及となります。
 
 
2023年の問題は「二之気」です。
 
二之气,自春分日酉正,至小满日未正,凡六十日有奇,主位少征火,客气少阳火,中见火运,三火相符,以行舒荣之化,阳乃布,民乃舒,物乃生荣,厉大至,民善暴死,是岁火气适平,厉无暴死,宜治少阳之客,以咸补之,以甘泻之,以咸沃之,岁谷用白,间谷用豆,乃无火邪之害,是气也。司气以热,用热无犯,
 
 
二之気の主気は「少陰君火」ですが、癸卯の客気は「少陽相火」となり、しかも主運も「火運」と3つの火が重なります。
 
「陽はすなわち命令を実行し、民はのびやかなり、物はよく成長するが、疫病が至り、民はよく突然死する(阳乃布,民乃舒,物乃生荣,厉大至,民善暴死)」というのが、五運六気の記述になります。
 
個人的には、疫病への警戒は5月末までは緩めないというのが方針となります。
 
 
三之气,自小满日申初,至大暑日午初,凡六十日有奇,主位少征火,客气阳明金,中见火运,金居火位,天政布,凉乃行,燥热交合,燥极而泽,民病寒热,宜治阳明之客,以酸补之,以辛泻之,以苦泄之,岁谷用白,间谷用黍,乃无燥邪之害。
 
 
三之気の主気は「少陽相火」で、癸卯年の客気は司天の「陽明燥金」となり、「寒涼の気がめぐれば、燥熱があい交わり、燥が極まれば潤沢となり(雨が降り)、民は寒熱を病む(凉乃行,燥热交合,燥极而泽。民病寒热)」となっています。
 
 
四之气,自大暑日午正,至秋分日辰正,凡六十日有奇,主位太宫土,客气太阳水,中见火运,寒湿之气,下奉少阴之令,寒雨降,病暴仆振栗,谵妄少气,嗌干引饮,及为心痛痈肿疮疡疟寒之疾,骨痿血便,宜治太阳之客,以苦补之,以咸泻之,以苦坚之,以辛润之,岁谷用丹,间谷用稷,乃无寒邪之害。
 
 
「四之気」の主気は「太陰湿土」で、癸卯年の客気は「太陽寒水」となり、「寒湿の気が命令を下し、寒雨が降り、病は突然倒れてふるえ、譫妄を起こして呼吸が浅くなり、のどが乾いて心痛・癰腫・ 瘡瘍・瘧となる(寒湿之气,下奉少阴之令,寒雨降,病暴仆振栗,谵妄少气,嗌干引饮,及为心痛痈肿疮疡疟寒之疾,骨痿血便)です。
 
 
五之气,自秋分日巳初,至小雪日卯初,凡六十日有奇,主位少商金,客气厥阴木,中见火运,春令反行,草乃生荣,民气和。
 
 
五之気は主気は「陽明燥金」で、客気は「厥陰風木」で、春令が秋なのにかえってめぐり、草が生え、民の気は和します。
 
 
终之气,自小雪日卯正,至大寒日丑正,凡六十日有奇,主位太羽水,客气少阴火,中见火运,火气符会,阳气布,候反温,蛰虫来见,流水不冰,民乃康平,其病温。
 
 
終之気は主気は「太陽寒水」で、客気は在泉の「少陰君火」で「陽気がめぐり、流水が凍らず、その病は温病である」とあります。
 
 
 
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宋代の医書『聖済総録』です。
 
2023年は癸卯で、陽明燥金司天・少陰君火在泉、火運不及となります。
 
大寒(2023年1月20日)のあとの亥(1月29日)から初の気となります。
 
主気は厥陰風木ですが、客気は太陰湿土です。地気が遷り、陰が凝し始め、気が粛し始めます。
水が凍り、寒い雨が降ります。
その病は顔面の浮腫、善く眠り、鼻水、鼻血、あくび、嘔吐になります。
 
 
 
 

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