補完代替医療革命:スイス

2022年8月19日『ハイジ・ニュース』
「鍼・催眠・オステオパシー:スイス国民は自分自身を異なる治療法で治療する事を選んでいる」
Acupuncture, hypnose ou ostéopathie: ils ont fait le choix de se soigner autrement

以下、引用。

毎年、スイス人の 3 分の 1 が補完医療を利用している。この傾向は、特にフランス語圏のスイスで顕著である。

スイス連邦統計局公式ホームページ
【フランス語圏のスイスで補完医療が普及】
La médecine complémentaire davantage répandue en Suisse romande

スイス国民の 29% が鍼治療、漢方薬、ホメオパシー、オステオパシーなど少なくとも 1 つの補完医療を 1 年の間に求めている。補完医療の使用は 2002 年以降継続的に増加している (16%)。女性は男性よりも頻繁に利用し(37% 対 21%)、高学歴の人々は義務教育を修了しただけの人よりも頻繁に利用している(34% 対 18%)。

フランス語を話すスイスの人口 (38%) は、ドイツ語を話すスイス (26%) やイタリア語を話すスイス (23%) の人口よりも補完医療を受ける可能性が高い。

日本の鍼灸の受療率は4パーセントから7パーセントであり、スイス・フランス語圏の38パーセントはかなり凄い数字です。

スイスの代替医療・補完医療をめぐる歴史は複雑です。

スイス政府の官僚は2005年に代替医療の受けいれを拒否しました。それに対して直接民主制のスイスでは、2009年の国民投票で医学鍼を含む代替医療に対して保険支払いを行うように国民投票で憲法改正をすることを3分の2の投票で決定しました。

しかし、2011年にスイス内務省は2017年までの6年間で試用期間をおき、科学的根拠をスイス国外の中立的な国際的科学機関が認めたら受け入れるという政策を発表しました。

2015年4月にスイス連邦政府、スイス教育研究とイノベーションのための国家事務局は「ナチュロパシーのプロフェッション」を認めました。

ナチュロパシーのプロフェッションは次の4分野に分かれます。

1.アーユルヴェーダ医学
2.ホメオパシー
3.中医学
4.ヨーロッパ自然伝統医学

スイスでは26州のうち20州で鍼の免許が認められており、鍼の保険支払いも認められ、人気があるそうです。

スイスは、結果としてヨーロッパで最も補完医療・代替医療を認める医療制度を持つに至りました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする