フランス国立ギメ東洋美術館でアジアの医学芸術を展示

 
2023年5月20日
「鍼、瞑想、ヨーガ、アジアの医学芸術がパリで展示される」
 
フランス国立ギメ東洋美術館には18世紀中国の経穴人形が所蔵されているようです。
 
以下、引用。
 
このテーマの旅は、これらの医学の中心である経絡のネットワーク、それぞれ臓器に対応する体の 12 の主要なポイントと生命エネルギーの循環を想起させる発光点の光の下で始まる。
展示の中心には・・・(中略)、鍼灸マネキン(経穴人形)、リカ―や薬品のボトルが展示されている。
これに続いて脈拍の測定を含む診断の提示、鍼、灸、アーユルヴェーダのマッサージ、エネルギー・プラクティス(気功、太極拳、ヨガ)などの治療が行われる。
 
 
実業家・東洋美術収集家のエミール・エティエンヌ・ギメの東洋美術コレクションが展示されているのが、ルーブル美術館の東洋部門であるギメ東洋美術館です。
 
ギメは1876年に来日します。当時、明治政府は廃仏毀釈をすすめており、例えば薩摩藩では1616の寺が廃寺となり、2964人の僧侶全員が還俗させられています。ギメは仏教界の幹部と会談し、廃仏毀釈の危機的状況にあった日本の仏像を収集・保存しました。
 
 
1976年11月に神戸から出港し、1877年3月にフランスに帰国します。
1978年5月からのパリ万国博覧会ではコレクションを展示します。
1979年にこれらのコレクションはギメ東洋美術館となっていきます。
 
ギメ東洋美術館の展示は、チベットのメディカル・タンカや中国の経穴人形が混じって展示されているようです。
 
わたしが東洋医学の初学者だった頃に疑問だったのは、文化ごとに違うさまざまな経絡経穴図です。タイ伝統古医学では、陰陽五行説ではなく仏教医学の風・火・地・水の四元素説で「セン」という十二経脈とは違う10本のエネルギーラインがあります。
 
チベット医学は「ルン(風)」、「チイパ(火)」、「ペーケン(水)」というインド医学由来の三要素で、人体の中心を通る督脈・任脈の部分には「中脈」という経脈もあります。
 
さらに、同じ中国伝統医学でも、道教医学系では督脈・任脈の小周天があり、下丹田・中丹田・上丹田があります。これらの概念はインド伝統医学のチャクラと微妙に重なります。
 
インドのチャクラは現在7つですが、チベット仏教のチャクラは4つです。
 
つまり、各文化でエネルギーのラインやポイントが重なりつつ異なっており、これを説明できる人が世界中、どこにも居ないということが、東洋医学を何十年も勉強してきてようやく理解できてきました。
 

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