鍼の長期的効果

 
2022年12月31日 ドイツ『メディカルトリビューン』
「アロマターゼ阻害薬による疼痛:鍼は長期的に効果がある」
 
 
2022年11月、『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』に、ニューヨークにあるコロンビア大学アーヴィング医学センターのドーン・ハーシュマン先生が発表された論文の解説記事です。
 
ハーシュマン先生は、226人のアロマターゼ阻害薬による痛みを訴える女性を真鍼群、偽鍼群、待機リスト・コントロール群の3グループに分け、12週間の治療を行いました。追跡期間1年間で調査したところ、1年後でも真鍼のほうが偽鍼やコントロールよりも鎮痛効果が持続していたというものです。
 
 
2022年11月11日『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』
コロンビア大学、ドーン・ハーシュマン
「アロマターゼ阻害剤関連の関節痛の治療における鍼治療と偽鍼治療または待機リスト・コントロールとの比較:ランダム化臨床試験」
Comparison of Acupuncture vs Sham Acupuncture or Waiting List Control in the Treatment of Aromatase Inhibitor–Related Joint Pain
A Randomized Clinical Trial
Dawn L. Hershman, et al.
JAMA Netw Open. 2022;5(11):e2241720
November 11, 2022
 
 
以下、引用。
 
【結論】
このランダム化比較試験では、12週間の真鍼を受けた患者は52週後の時点でも疼痛が減少しており、鍼治療は長期的効果がある。
 
 
2022年11月11日、『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』論文は、冒頭で有名な2017年のヒュー・マクファーソン、アンドリュー・ヴィッカーズの『ペイン』論文を引用しています。
 
 
以下、引用。
 
鍼の効果の持続期間はわかっていない。一つのメタアナリシスは鍼が12カ月のフォローアップで効果が持続しており、特に著者たちは真鍼が通常ケアと比較して10パーセント、偽鍼と比較して50パーセントの減少を示したと報告している。
 
 
 
2017年『ペイン』
「一連の治療の後の鍼の効果の持続性:慢性疼痛患者のメタアナリシス」
The persistence of the effects of acupuncture after a course of treatment: A meta-analysis of patients with chronic pain
H MacPherson, AJ Vickers,
Pain. 2017 May; 158(5): 784–793.
 
 
2017年05月の『ペイン』論文のメタアナリシスでは、一連の鍼治療の後の1年後の慢性疼痛の減少の持続について「わからない(uncertain)」という結果でした。
 
2022年11月の『JAMA』論文のランダム化比較試験は、1年後でも鍼の効果が持続しているという結果が出たことが画期的だと思います。

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