【新型コロナウイルス】雷神山病院の鄒旭先生の鍼

 

2020年3月12日
「鄒旭:雷神山の『パイオニア』、銀鍼の痕跡は無数である」
邹旭:“拓荒”雷神山,银针圈粉无数

 

武漢の雷神山病院で完全防御の防護服を着ながら新型コロナウイルス肺炎の鍼治療をしていた広東省の鄒旭先生は、広東省の名医、国医太師・鄧鉄涛先生の弟子だそうです。

 

以下、引用。

実際、17年前に鄒旭医師は国医太師・ 鄧鉄涛の指導のもとでSARSとの防疫に参加して、中医を使って多くの患者の命を救った。その中には広東省の中医救急の看護師長であった鄒旭の妻もいた。みなが『医者は自分で(自分の家族を)治療しない』という。妻は医療スタッフとして、早く確定診断された。一人の救急の患者と接触し、高熱がはじまって白血球と血小板が下降し、3日目にはエックス線写真で肺が真っ白に映った。当時はSARSの原因は不明でパニックに陥り、わからない状態だったが自分で治療するしかないと思った。鄧鉄涛先生に指導していただき、妻に自分で中薬を処方し、6日後には解熱し、肺炎の炎症が改善された。

 

鄒旭先生は看護師長だった自分の妻がSARS肺炎となり、 鄧鉄涛先生の指導のもと、中医の治療で回復させた経験をお持ちです。

 

以下、引用。

2月15日に西洋医師が一人の重症の病人をつれて同行してきた。この病人の心拍数は140に達し、呼吸困難で、酸素飽和度は60で落ち着きがなく、汗が出て人工呼吸器では症状がおさまらない。あとは挿管するしかないが病人に挿管すると死亡率が極端に高くなる。西洋医師が言うには「やるべきことは全てやったがもう方法がない。鄒旭教授、中医学には何か方法は無いのか?」と尋ねる。西洋医学の同僚医師は「なんとかしてくれ!」と言う。

「試してみよう」、 鄒旭はいつも持ち歩いている鍼灸の鍼をとりだし、漢口医院で最初に新型コロナウイルス肺炎の患者を救急救命した。「中医の鍼灸はときに不思議だ。軽症ではみられないことが、かえって重症ではものすごく効果がみられることがある。これはチャレンジングだ」。患者の下肢と上肢の特定穴に鍼して、細い鍼を捻転するにしたがい、五分、十分たつと患者は平静となって呼吸と心拍数がゆっくりになり、酸素飽和度が80、90となり、人工呼吸器が再び機能しはじめて病人は挿管の必要がなくなった。

 

 

今回のCOVID-19において、SARSのときに活躍された先生方が経験を活かして活躍されています。修羅場をくぐらないとわからないことがたくさんあります。読んでいて身が引き締まる思いがします。鄒旭先生を指導された鄧鉄涛先生がどのような先生だったかまでもがこのわずかなエピソードから伝わってきます。

 

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