【大阪】五行穴治療・灸治療セミナーを開催しました

10月28日、大阪にて五行穴治療・灸治療セミナーを開催しました。

まず日本の経絡治療、韓国の舎岩鍼法、中国の陸痩燕先生の五行穴治療を、さらに世界のカラー療法、中国伝統医学の『諸病源候論』の存思を簡単に紹介しました。

カラー療法では、五色を五行穴に触れるだけで症状が変化することを体感してもらいました。

次に円皮鍼のみの五行穴治療を行いました。

最初の方は右肩こりが左経渠で軽減します。金経の金穴なので、水経の金穴である復元溜に円皮鍼を貼ったところ症状が取れました。「経渠・復溜」の配穴だけでうまく取れました。

次の方は前頭部の重さですが、肺経の右少商で軽減します。毫鍼で右少商を刺して捻転の補法を行いました。見ていただいた方はお分かりかと思いますが、毫鍼でも無痛で、井穴でも捻転の補法ができます。

また、少府への捻転補法で肩こりを取るなど、デモンストレーションはでき過ぎの内容でした。五行穴への毫鍼の補瀉はぜひ実際に使っていただきたいです。

午後は、一人一人、脈診をしながら五行穴への補瀉を行い、脈の変化と体の変化を体感していただき、五行穴への灸を全員に行っていただきました。

前回、神戸の気功セミナーでプレゼント企画が好評だったので、今回はタイ式マッサージDVDをジャンケン大会でお2人にプレゼントしました。
ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。

以下、カラー療法について補足します。

セミナーではまず、カラー療法で青・赤・黄・白・黒の五色を使った微細刺激で肩こりや腰痛の症状を変化させるところから始めました。間中喜雄先生は晩年、このようなアプローチで五行穴を検証されていたようです。現代でも日本で五行・五色を使ったカラー療法はたくさんあります。

気功でも隋代『諸病源候論』では存思という色の瞑想をおこなっています。

『諸病源候論』五藏六府病諸侯にはこうあります。

膝から下に病が有れば臍下に赤い光を思い浮かべ、その赤色の光が体内や体外に広がるイメージをもつ。

膝から上で腰のあたりに病がある場合は脾臓に黄色い光があることを思い浮かべる。

腰より上で頭に至る部位に病があれば心臓に赤い光があることを思い浮かべる。

皮膚に悪寒発熱がある場合は、肝臓に青緑色の光があることを思い浮かべる。

このように光を思い浮かべ、その光を身体の内外に連ねてその身を没入し、気を閉じてその光をもって病所を照らせば、どのような病も治る。信じて疑わなければ治らない病気は無い。

中国伝統医学の中に、青・赤・黄などの色彩を使ったイメージ療法が1,000年以上前から存在しています。

色を使った鍼治療はドイツの鍼師ピーター・マンデルが開発して、カラーパンクチャーとしてツボに色や光をあてる鍼法を開発しています。

1986年「カラーパンクチャーの実践概要」
The Practical Compendium of Colorpuncture
by Peter Mandel et al.(1986)

フランスのポール・ノジェ博士も耳介療法で耳のツボにカラー・ライトを当てて治療しています。

1999年「カラー・ライト・セラピー:歴史・理論・最近の発展の鍼と組み合わせた臨床応用の概要」
Colored light therapy: overview of its history, theory, recent developments and clinical applications combined with acupuncture.
Cocilovo A et al. Am J Acupunct. 1999;27(1-2):71-83.

アメリカ人鍼師アンナ・コシロボ先生の論文は総説としてよくまとまっています。

1933年、インド生まれのアメリカ人でクロモセラピー(色彩療法)を開発したディンシャー・カディアが『クロモセラピーのエンサイクロペディア』を出版します。これは7つのチャクラと赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の色を対応させたものです。世界的には現在、この7色のカラー療法が主流となっています。

セミナーでははじめに微細なカラー療法で五行のバランスが人体に影響していることを体感し、五行の母経の母穴や子経の子穴を使った子母補瀉法を講義し、さらに鍼の補瀉について体験しました。

次回、大阪では11月25日に八脈交会穴・灸治療セミナーを開催予定です。
肘から先、膝から下の八脈交会穴の使い方を中島直胤先生のテキストを使いながら学びます。より高度な奇経治療を学び、さらに灸治療を組み合わせていきます。

また、直近では11月18日に神戸で気功セミナー開催を予定しています。

その他のセミナー予定についてはHPにてお知らせしています。

みなさまのご参加をお待ちしています*´∀`)ノ

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