月経前症候群の鍼と指圧

2018年8月14日『コクラン・システマティックレビュー』
「月経前症候群の鍼と指圧」
Acupuncture and acupressure for premenstrual syndrome
Cochrane Systematic Review – Intervention Version published: 14 August 2018

以下、引用。

【著者の結論】
鍼と指圧がPMS(月経前症候群)の身体的・精神的な症状をシャム対照群と比較して改善するかもしれないという限定された証拠があった。

この研究の著者マイク・アーモー博士はオーストラリア・ウエスタン・シドニー大学のオーストラリア国立補完医療研究所に所属しています。

2006年から2012年にかけてニュージーランドのBHSc New Zealand School of Acupuncture & Trad Chin Medで鍼灸を学びました。

2017年、マイク・アーモー博士は月経困難症の鍼治療のランダム化比較試験の論文を発表しています。

2017年7月12日出版
「原発性月経困難症の鍼治療における刺激のタイミングと様式の役割:探索的ランダム化比較試験」
The role of treatment timing and mode of stimulation in the treatment of primary dysmenorrhea with acupuncture: An exploratory randomised controlled trial
Mike Armour
PLoS One. 2017 Jul 12;12(7):e0180177. Published: July 12, 2017

この論文の要旨は、次の記事に詳しいです。

2017年7月20日『ハフィントンポスト』オーストラリア版
「鍼は月経痛を助けることができると研究で判明したーその効果は1年にも及ぶかも知れない」
Acupuncture Could Help With Period Pain, Study Reveals

以下、引用。

新研究によれば、鍼治療は顕著にむくみ、頭痛、吐き気を含む月経痛の強度と期間を減少させた。さらにはこれらの改善は治療から1年以上維持された。

西シドニー大学のNICMのポストドクターのマイク・アーモー博士の指導により、18歳から45歳の74人の定期的に月経痛を起こす女性がランダム化比較試験に参加した。

われわれが発見したこととして、女性は一般的には治療の3カ月間に渡って顕著な痛みの減少を経験したが、さらに重要なことにはその効果が1年もの長さで持続したことだ。

2つのタイプの鍼が研究で使われた。手技鍼と電気鍼である。そして予想外に驚くべきことに、手技鍼は電気鍼よりも50%も月経痛の深刻さにおいて顕著な減少を示した。

「本当に予測していなかった。電気鍼は良い結果を出すと思っていたけど今回は違っていた」とアーモーは言う。

もう一つの予想外の結果は、二次的症状を減少させたことだ。PMSで分類されている多くの症状である乳房の緊満感、感情的変化、むくみ、頭痛はものすごく改善された。われわれはそれらの症状を痛みと同じように12カ月フォローアップした。そして、それは疼痛と同じくらい減少しているように思えた。

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