東南アジアを席巻する中国伝統医学

2018年11月16日
「ミャンマーの鍼セラピスト協会は、合法化を求めている」
Myanmar Acupuncture Therapist Association seeks legalization

以下、引用。

彼は世界鍼灸デー(WAD)式典で11月15日、ヤンゴンのオーチャードホテルでスピーチした。

「鍼治療が合法化されるまであと少しです。我々は議会の特別法律委員会にこの鍼治療が合法化されるように申請中です。国会上院はすでに前向きに賛成しています。我々の申請は大統領まで届いています。法案は大統領の署名で発効されます」

ミャンマーでは政府内に伝統医学部があり、19の伝統医学病院があります。

2001年設立のマンダレー伝統医学大学もあります。

ミャンマー伝統医学は独特で、4つのシステムから成り立っています。

1.仏教にもとづくデサナ・システム
2.アーユルヴェーダ系の Bethizza システム
3.占星術に基づく Netkhatta システム
4.錬金術・鉱物系のVezzadaraシステム

現在の東南アジアでは中国伝統医学の影響力が圧倒的です。ミャンマー伝統医学にはユニークさを感じます。

2000年にはシンガポールで中医臨床規則ができて、2001年からは登録すれば中医師が鍼灸臨床をできるようになりました。

2012年にはマレーシアで伝統補完医学法案が通り、中医師が鍼灸臨床できるようになりました。

2013年にはインドネシアでインドネシア保健規制省が中医学の規定を作り、アモイ中医大学、広州中医大学、北京中医薬大学を卒業した中医師と韓医師はインドネシアで鍼灸臨床ができるようになりました。

2015年にはタイランド王国でタイ保健省がタイ中国医療機関協力を成立させ、中医師が試験にパスすれば2年の免許を与えられることになりました。

2016年5月にマレーシアで伝統補完医学法2016が通り、2016年末までにマレーシア保健省伝統補完医学(中医学)部門ができて中医師の登録を促しています。

2016年12月には中国で中医学白書が発表され、2017年7月1日には中医薬法が施行されました。

2017年8月にはフィリピンで中国伝統医学の教育コースが始まりました。

2017年8月22日『マニラタイムズ』
「中国伝統医学コースがいま、フィリピンでスタートした」
Traditional Chinese Medicine courses now in PH

2017年10月にはバングラデシュのダッカ大学で中医学の講義がありました。

2018年6月にはカンボジアで中医科のある長海国際病院が中国政府の資金で開業しました。

現在は世界的に鍼灸が合法化される過渡期であり、「資格」「法規制」「教育」を考える絶好のチャンスです。

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