ロックダウンをおこなっても現在のところ感染ペースに鈍化なし

2020年4月10日『ブルームバーグ』
「英独など欧州主要国、ロックダウン継続へ-明確な感染ペース鈍化なく」


ロックダウンをした諸国の感染ペースに鈍化は全く見られません。
これは夕張で勤務され、日本医学ジャーナリスト協会賞を受賞するなど優れた著作を書かれている医師の森田洋之先生も統計を分析して指摘されています。

2020年4月8日
「緊急事態宣言:ロックダウンは効果ない?」

以下、引用。

懸案の緊急事態宣言やロックダウンの効果のお話に入りましょう。今まで見たとおり、こうして新型コロナ肺炎の死亡率のトレンドを目で追えるということはロックダウンした都市のその後の死亡率抑制効果も見られるかもしれませんよね。ということで、アメリカ・イギリス・スペイン・イタリア、このロックダウンを実施した4カ国について死亡率の推移を見てみました。

ロックダウンの効果は開始後10〜14日くらいで現れると考えると、アメリカ、イギリスはこれから効果が出るのかも。イタリアとスペインはもう効果がでていても良さそうですが…。あまり他のヨーロッパの国々とトレンドは変わっていないようにも見えますね。

もう一つロックダウンの効果を見るのに適した例があります。それは3月11日に国全体をロックダウンして国境も封鎖しているデンマークと、そのお隣でロックダウンもせず「日常をできるだけ維持」と宣言し、小中学校も休校していないスウェーデン。地理的も文化的も高齢化率などの社会状況も類似したこの2国の新型コロナ肺炎の死亡率の推移を比較してみましょう。
もう一ヶ月近くたつのでそろそろ効果が現れてもいい頃ですが、、、この通り、抜いたり抜かれたりです。

社会的距離戦略や都市封鎖政策は社会経済に甚大な影響を与えるため、エビデンスに基づく評価と透明性のある議論、多分野の専門家による検討が必要です。エモーショナルな訴えや同調圧力による世論誘導はEBМ科学的根拠に基づく医療とは正反対の考え方だと思います。

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