スウェーデン・バイキング達のアッテスチューパ

2020年4月23日『ザ・ヒル』
「スウェーデンは数週間以内に『集団免疫』に到達するとトップ・ドクターは述べる」
Sweden could reach ‘herd immunity’ in weeks, top doctor says

世界中からロシアン・ルーレットと批判されているスウェーデンの医学者、数理疫学者達は自分たちのエビデンスに基づく戦略に絶対の自信があるようです。

以下、引用。

厳格なソーシャル・ディスタンシング社会的距離政策の替わりにスウェーデンは公共生活を出来るだけオープンにして人口が集団免疫に到達できるようにしている。

いま、スウェーデンのチーフ疫学者は来週にもストックホルムが集団免疫に到達すると述べた。

ストックホルム周辺、スウェーデンの主要な地域では新規感染の安定期に達した。「我々はすでに集団免疫の効果を観察している数週間のうちには更なる効果を見るだろう。不幸にして高齢者ケアホームの死亡率はとても高くて調査中である」とスウェーデン公衆衛生局のチーフ疫学者アンダース・テグネルはCNBCに述べた。

バイキング時代のスウェーデンにはアッテスチューパという言葉がありました。春分や夏至や秋分などの季節の変わり目のお祭りの際に農作業などができなくなり、社会に迷惑をかけないために高齢になったバイキングたちが自ら飛び降りた崖のことです。アリ・アスター監督のホラー映画、『ミッドサマー(夏至)』にも出てきます。

スウェーデン人たちが、(日本からみるとうらやましい)スウェーデンの高齢者福祉制度を自虐ギャクとして嘲笑する際にも「スウェーデンの福祉制度は姥捨て崖だ」という意味で「アッテスチューパ」というそうです。

日本の高齢者医療に関わる医師達がスウェーデンの高齢者福祉制度を見学に行くと、日本が自分で食べられない人の介助をしたり、胃瘻するのを「虐待だ」「人権侵害だ」とスウェーデンの医師や介護ケアワーカー達に怒られたそうです。

スウェーデンの高齢者たちは、その時が来ると食事をしなくなり、1週間から2週間ぐらいで自然に衰弱して亡くなるそうです。介護施設ではワインなどお酒は飲み放題で、徘徊するときも外で交通事故にあっても自己責任だそうです。その自由放任な状態の介護をアッテスチューパと自虐しているそうです。

スウェーデンは高齢者の転倒でも同じ態度です。例え1人か2人が横についていても高齢者は転倒するときは転倒します。だから転倒した場合の保険からのケアだけ手厚くし、横にいた介護ケアワーカーを責めたりはせずに高齢者たちを自分の足で歩かせます。高齢者が転倒しただけで横でケアをしていた介護者や介護施設を非難して訴訟する日本とは正反対の考え方です。

最近、スウェーデンで死亡者が多くなったことをロックダウンしている国は「それ見たことか」と批判していましたが、アッテスチューパの国、スウェーデンではまったく感性が違うようです。これは考え方や文化の違いですが、個人的にはバイキングたちの生き方と死生観をリスペクトしています。

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