壮医のバイオホログラフィー

2015年「臍内環穴の針刺の思考法および適応規範」
脐内环穴针刺的思考及适宜规范
罗本华
《辽宁中医杂志》 2015年06期
http://www.cnki.com.cn/Article/CJFDTOTAL-LNZY201506066.htm

張穎清先生の生物学的ホログラフィー理論がありますが、広西省チワン族の壮医にある臍内環穴も生物ホログラフィー理論です。

以下、引用。

現在、壮医の針刺法の主要なものは壮医臍内環鍼方法による調気によって形成されている。調気の方法は呼吸と迎随を結合した操作方法である。

最初に臍内環穴に針刺後に患者にリラックスさせ、術者は臍内穴上10-15センチメートル上に手掌を置き、患者に腹式呼吸を誘導し、患者の吸気にあわせて腹が盛り上がり、患者が呼気のたびにお腹が凹むのとあわせて、邪気が患者の臍から足趾に向かって排出させるとイメージし、涼感を生じさせ、ふたたび臍から下肢に向かって正気が拡散し、熱感が産生され、臍周りに熱感が生まれるようにイメージする。

第3に、臍内環針刺後に迎随の方法が採用され、臓腑が臍中の天地人にあるという理論に依拠している。心は直上で上方に刺す。肺は心臓の両側で斜上方に刺す。腎臓と生殖器は下焦にあり下方に刺す。脾臓は左で左方向に刺し、肝臓は右方向なので右方向に刺す。大腸・小腸は下方の左右に刺す。四肢と体幹の穴位について壮医学は経絡の概念をもたず、ただ龍路と火路の概念がある。天地人の三部の概念も明確に浅中深の概念ではなく、営気衛気は経脈を出入しないため壮医の基礎の調気方法はそれに基づいていない。

第4に壮医の針刺技術は痛みを伴わないことを要求しており、針刺後の操作では得気・行気・補瀉手法を求めない。

壮医の特徴は、「得気をもとめず治療効果を求める」、響かさない鍼灸というのが特徴です。「経絡を治療に用いない」、臍のマイクロシステムに鍼します。壮医独特の「薬点線灸」という捻った細い灸を点灸します。さらに「神龍灸」という督脈の温灸をします。

上記の臍内環穴の記述は壮医鍼灸のレベルの高さがうかがえます。日本伝統鍼灸の腹診や打鍼をやっている先生が書いているかのように感じました。

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