換気のパラダイム・シフト

2021年6月1日QLifepro
『ビニールシート等による空間遮蔽がマイクロ飛沫感染の一因となる可能性-電通大ほか』

ビニールシートやアクリル板による遮蔽は、空気感染によるクラスター発生の可能性を高めます。飛沫感染と空気感染では、感染防御の戦略が変化します。

2021年4月1日『ネーチャー』
『室内という最も危険な感染ホットスポット 』

パラダイム・シフトの主役である物理学者のリディア・モラウスカ先生がやはり記事に登場します。

以下、引用。

(WHO世界保健機関は2020年)3月28日にはTwitterとFacebook上で「事実:#COVID19は空気感染しない」と投稿し、空気感染するという主張は虚偽だと断定するメッセージを発信した。しかし、その後すぐにウイルスが空気感染する証拠が確認され、WHOは研究者から激しく批判されることになった。

さらに約3カ月後の2020年7月、WHOは人々が密集する状況で空気感染が起こり得ることを認め、SARS-CoV-2の伝播に関する勧告を改めた。「混み合い、換気の不十分な空間で、感染者と長い時間一緒に過ごす場合には、空気感染が起こる可能性を否定できない」としたのだ。

しかし、WHOの見解からは同機関の認識がいまだに不十分であることが透けて見えるという指摘もある。ハーバードT.H.チャン公衆衛生大学院(米国マサチューセッツ州ボストン)の環境疫学者Joseph Allenは「最も重要なのは空気感染だ。だからこそ換気をしたり空気清浄機を使用したりして建物を管理すべきだ」と言う。

保健当局が推奨する換気を改善する最も簡単な方法は窓を開けることである。けれどもKählerは窓を開けることは何もしないよりはましだが、部屋を通り抜ける風が吹いていない場合には室内と屋外の空気を十分に入れ替えることはできないという。

この『ネーチャー』の記事は換気に関して最も参考になります。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする