韓国の八体質鍼法

 
2021年8月6日『大紀元』
「八体質鍼灸は身体バランスを調節し、痛みを自然消失させる」
 
 
以下、引用。
 
23年の臨床経験がある韓医師の金鐘浩博士は、八体質学説をニューヨークで実践している。
 
八体質理論は韓国伝統医学の基本文献である『東医寿世保元』に起源をもち、その基礎の上に韓国伝統医学の八体質理論がある。
 
八体質理論は、人体の『金陽体質』『金陰体質』『木陽体質』『木陰体質』『土陽体質』『土陰体質』『水陽体質』『水陰体質』から成る。
 
 
 
1894年に四象医学は李済馬先生が『東医寿世保元』で提唱しました。 太陽人・少陽人・太陰人・少陰人という四象体質はWHO-ICD11に収録されていますが、なぜか日本では報道されていません。
 
 
韓国の權度沅先生が1965年に日本での国際鍼灸学会で発表された八体質針法は四象医学に基づいています。
 
 
1965年
「体質鍼」
權度沅
『日本鍼灸治療学会誌』Vol. 15 (1966) No. 1 P 149-167
 
 
「太陽人(金象人)」 (肺大肝小)
「少陽人(土象人)」 (脾大腎小)
「太陰人(木象人)」 (肝大肺小)
「少陰人(水象人)」 (腎大脾小)
 
四象体質をさらに陰陽で分類します。
 
『金陽体質(Pulmotonia)』
『金陰体質(Colonotonia)』
『木陽体質(Hepatonia)』
『木陰体質(Cholecystonia)』
『土陽体質(Pancreotonia)』
『土陰体質(Gastrotonia)』
『水陽体質(Renotonia)』
『水陰体質(Vesicotonia)』
 
 
例えば、金陽体質は肉がアレルギー体質を引き起こし、皮膚病となるため、べジタリアンな食生活が最も良いです。
 
 
私自身は、高麗手指鍼と舎岩鍼を研究したことが、かなりの鍼灸技術向上につながりました。それで韓国鍼灸をリスペクトしています。
 
今回、四象医学への興味から權度沅先生の八体質鍼を調べてみると、韓国鍼灸の予測もしなかった側面が見えてきました。それにともない高麗手指鍼の問題点も見えてきました。韓国のニュースやインタビュー、ブログなどをGoogle翻訳で良いから読んでください。センシティブ過ぎて、翻訳できません。
 
 
2017年に発刊された韓国韓医学研究院の『韓国伝統鍼法発掘調査事業』という文献があります。ここにも八体質鍼が掲載されているようなのですが、日本でもこのような事業をやるべきだと感じました。
 
 
韓国の体質鍼については、2009年にシステマティックレビューも発表されています。
 
 
2009年「体質鍼のランダム化比較試験:システマティックレビュー」
Randomized Clinical Trials of Constitutional Acupuncture: A Systematic Review
Myeong Soo Lee et al.
Evid Based Complement Alternat Med. 2009 Sep; 6(Suppl 1): 59–64.
Published online 2009 Sep 4.
 
 
ニューヨークが体質鍼の新たな中心地になりそうです。
 
 

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