『週刊あはきワールド』ひざ痛に高麗手指鍼「I33(膕中)」「小骨空」

『週刊あはきワールド』で「膝痛に対する私の鍼灸治療法とその症例(2)~メンタル・タフネスの鍛え方と治療同盟のつくりかた(症例を中心に)~」を書かせていただきました。

膝痛に対する私の鍼灸治療法とその症例(2)
~メンタル・タフネスの鍛え方と治療同盟のつくりかた(症例を中心に)~

前回は概論であり、今回は症例となります。わたしなりに臨床で大切にしていることをお伝えできればと思って書きました。お読みいただければ、ありがたいです。

『週刊あはきワールド』は、わたしも何年も購読させていただき、特に戸ヶ崎先生の連載を読んで自分の臨床がまったく変わりました。購読する価値があります。

今回、書いたように、高麗手指鍼のツボとして、膝痛の方に高麗手指鍼・膀胱気脈の「I33(膕中)」つまり経外奇穴の小骨空を愛用しています。

なぜかというと、1996年に中国で同じように小骨空を膝痛に使っている先生がいらっしゃいました。

1996年「『小骨空』への単独取穴による膝関節病変27例の治療」
独取小骨空穴治疗膝关节病变27例
张德基 张隽
《上海针灸杂志》 1996年05期
http://www.cnki.com.cn/Article/CJFDTOTAL-SHZJ605.017.htm
独取小骨空穴治疗膝关节病变27例张德基张隽(福建省古田县福音针灸诊所352200)我们自1993年来用小骨空穴治疗膝关节病变27例,现介绍如下。一般资料27例中,男17例,女10例;年龄最小16岁,最大58岁;病程最短6天,最长5年。

陸痩燕・朱汝功著、間中喜雄訳『奇穴図譜』には、「小骨空は手の小指の背面で拳を握って、第2節骨の尖った上に取る」という取穴法で、PIP関節の上にあり、「手関節痛、目痛、ただれ目、流涙」を主治するとあります。

郝金凯先生著、『鍼灸奇穴辞典』の小骨空は遠位指節関節の中央と位置が違います。

出典である1329年『扁鵲神応鍼灸玉龍経』では、「小骨空は、小指の第2節の尖上にある」と論じているので、第2節のPIP関節のほうが正しいと思います。

《扁鹊神应针灸玉龙经》
风眩烂眼可怜人,泪出汪汪实苦辛。
大小骨空真妙穴,灸之七壮病除根。
大骨空∶在手大拇指第二节尖上。灸七壮。
小骨空∶在手小指第二节尖上。灸七壮,禁针。
http://www.zysj.com.cn/…/bianqueshenyingzhenj…/300-2-19.html

高麗手指鍼による膝痛の治療はわたしもまだまだ研究中であり、わからないことが多いです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする