ケアマネージャー更新研修

2021年9月2~3日は介護支援専門員(ケアマネージャー)の更新研修でした。脳卒中、認知症、筋骨格器系疾患(変形性膝関節症)、内臓疾患(心不全)のケーススタディ演習を受けてきました。

 
今回は初めて「在宅での看取り(末期胃がん)」のケーススタディ演習をしました。今までで1番面白く、6人の少人数グループのディスカッションの司会を務めたこともあり、退屈しませんでした。
 
 
末期胃がんのケースで、ボルタレン座薬からオピオイド麻薬鎮痛剤が必要となる利用者さんの例ですが、「在宅医の訪問診療はどの程度のことまで診療するのか」「看取りの場合、訪問看護の内容はどういうものか」「薬剤師はどの程度、関わるのか」「告知の有無と家族とのコミニケーションはどうするか」「ターミナルの患者さんの個人情報の管理はどうするか」など、知らないことばかりでした。また、看護師さんや介護士さんなど、職種によって考え方が違うことも気付かされました。
 
 
ひとつ思ったのは、海外では神父や牧師、昔の日本ならお寺のお坊さんが担っていたようなターミナルの心理ケアを行う役割の人が今は居ないことです。スピリチュアル・ペイン(魂の痛み)をケアする人が、日本の介護保険制度・地域包括ケアシステムの中では丸抜けしている印象がありました。
 
おそらく、この部分は介護を受ける利用者も介護に関わる介護者や医療従事者も、個人の価値観に関わる問題なので、対応しづらい問題だと感じます。
 
そして、現在の医療システムや介護保険制度、教育システムと、スピリチュアル・ペインや死生観の問題は「食い合わせが悪い」と感じました。近い将来、この問題が解決する予感もありません。個人で死生観の問題と向き合わないと、最期にとんでもない事になりそうだと、我が事として感じました。
 
 
 

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