老官山漢墓の経絡漆人

 
 
2012年に出土した老官山医簡には『五十二病方』を発展させた『六十病方』や『五色脈診』『経脈書』『扁鵲医論』などが含まれ、さらに経絡漆人までが出土しました。
その経絡漆人の公開です。
 
 
以下、引用。
 
中国四川省の成都博物館で17日、中国伝統医薬文物特別展が開幕した。中でも、経絡や経穴を示した人体模型、経穴漆人がひときわ目を引いた。高さ約14センチの漆塗りの木製人物像で、縦横に走る複雑な経絡に119カ所の経穴を克明に描き、それぞれの部位に「心」「肺」「腎」などの小さな文字を刻んでいる。
 
成都市文物考古調査隊発掘チームの謝濤主任によると、この人体模型は2012年秋、同市金牛区天回鎮にある前漢時代の墓、老官山漢墓から竹簡の医学書とともに出土した。現時点で国内で最も古くかつ最も完全な状態で見つかった人体経穴模型という。
 
模型に描かれた経絡は、一緒に出土した竹簡に描かれた経絡と同じ流派に属するもので、湖南省長沙市にある馬王堆漢墓から出土した竹簡の医学書よりもさらに詳しい内容となっている。
 
専門家は経穴漆人について、当時の中医薬の講義で経絡を教える際に用いた模型ではないかと推測している。
 
この経穴漆人には赤い経絡22本と白い経絡30本、計57本が左右対称に描かれ、さらに白い絡脈4本が胸腹部を囲み、白い経脈1本が同部中央に縦方向に伸びている。
 
謝氏によると、チームは現在、経穴漆人と竹簡の医学書について詳細な調査を行っており、年末に研究成果をまとめた著作を出版する予定で、古代中医薬の経絡理論の謎の解明につながるとしている。
 
 
 

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