古代中国の出土資料研究

 
 
2017年「成都、老官山漢墓から出土した経絡漆人の足陽明経脈の循行の変化」
从成都老官山汉墓髹漆人像看足阳明经脉循行演变
印帅; 程施瑞; 曾芳; 谢涛; 周兴兰; 江章华; 梁繁荣;
辽宁中医杂志2017年01期
 
 
2012年に出土した老官山医簡には『五十二病方』を発展させた『六十病方』や『五色脈診』『経脈書』『扁鵲医論』などが含まれ、さらに経絡漆人までが出土しました。
 
老官山の経絡漆人の足陽明の起点は、小指次指つまり薬指から始まり鼻に終わります。
足臂十一脉灸経は脛骨から始まり、鼻に終わります。
 
『霊枢・経脈篇』では、鼻から始まり、目の承泣(ST1)・四白(ST2)あたりから、足の示趾に終わる我々の知っている足陽明胃経になります。
 
 
1973年にいわゆる『馬王堆医書』、「馬王堆漢墓帛書」が出土し、「陰陽十一脈灸経」や
「足臂十一脈灸経」に黄帝内経よりも古い経脈が書かれていました。
 
 
経絡と経穴のどちらが先かについて、経絡が先で、経穴が後という関係が明確になりました。
経絡の迎隨補瀉に関わる経絡の気の方向や灸における経穴の使用など、全てのレベルに関連していく問題を内包していると思います。
 
 

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