唐代 勅撰『新修本草』と日本の本草

 
 
2016年「敦煌寫本本草と古代日本の本草 –『本草和名』の歴史的意義」
丸山 裕美子
『敦煌寫本研究年報』10巻、2号、399-411 2016
 
 
日本古代の医療制度 (歴史学叢書)』(名著刊行会1998)や『本草和名: -影印・翻刻と研究-』(汲古書院2021/9/9)を書かれた丸山裕美子教授の論文です。
 

 

 
 
小曽戸洋先生による『日本古代の医療制度 (歴史学叢書)』の書評は、ものすごく面白いです。
 
小曽戸 洋『史学雑誌』1999 年 108 巻 7 号 p. 1321-1328
 
 
 
唐代の勅撰『新修本草』について調べている最中に読み、非常に感銘を受けました。
 
西暦659年に中国、唐代第3代皇帝の高宗の治世の時代に勅撰でつくられた『新修本草』は、天平3年(748年)には日本に伝来しています。
杏雨書屋の『新修本草』(重要文化財)です。
 
 
『零本新修本草巻第十五』
宮下 三郎 杏雨書屋
武田科学振興財団杏雨書屋; 複製本版 (2001/6/21)
 
 
※文化遺産オンライン
『新修本草巻第十五』重要文化財(美術品)
 
 
仁和寺にある『新修本草』仁和寺本は国宝となっています。
 
「国宝、『新修本草』仁和寺本」
真柳 誠
『漢方の臨床』43巻4号474-476頁、96年4月
 
 
宋以前医籍考』の岡西為人先生が書かれた『重輯新修本草』は1964年に台湾・國立中國醫藥研究所で出版されました。
敦煌文献の中にも『新修本草』があり、立正大学の岩本篤志准教授が論文を書かれています。
 
 
「敦煌文獻與傳世文獻之間-以唐代醫藥書《新修本草》和《千金方》爲中心」
岩本篤志『中古中國研究』 1 369-381 2017年7月
 
 
唐代、勅撰『新修本草』を調べると、豊饒な世界が広がっています。
 
 

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