オハイオ州クリーブランドの大学病院でのロング・コビット後遺症の鍼治療

 
 
2021年12月9日
「ユニバーシティ・ホスピタル・コナー・ホール・ヘルスは、ング・コビット後遺症の症状を鍼で治療することに成功した」
 
 
オハイオ州クリーブランドのユニバーシティ・ホスピタル大学教育病院には、サラ・コナーとクリス・コナー夫妻という大富豪が寄付したことで開設された、統合医療・ホリスティック医療の部門があります。
 
サラ・コナー夫人は作業療法士で、日本発のハンドヒーリングであるレイキを愛好していたそうです。
 
クリーブランドのユニバーシティ・ホスピタル大学教育病院は世界トップクラス、全米病院ランキング一位常連のクリーブランド・クリニックや隠れた名門大学、ケース・ウェスタン・リザーブ大学のティーチング・ホスピタルです。
 
 
以下、引用。
 
最新データでは3人に1人がロング・コビットで、疲労や脳の霧のような多様な症状に3~6カ月も悩まされることが判明している。
 
医師団がロング・コビットの彼女をユニバーシティ・ホスピタル大学教育病院に送り込んだとき、彼女は最初に鍼を紹介された。
 
「わたしは鍼のようなものを試したことさえありませんでした。本当に疑っていました。わたしが診た多くのロング・コビットの患者は呼吸が浅く、疲れており、身体痛、不眠、不安に苦しめられていて、鍼でよく治療しているものでした。幸運なことに、われわれはロング・コビットの患者に鍼を使って、良い結果を出しています」と免許鍼師であるクリスティン・カイザーは述べる。彼女はユニバーシティ・ホスピタル・コナー・ホリスティック医療の臨床クリニカル・マネージャーである。
 
カイザーは、ロング・コビットを治療管理するためのベスト・プラクティスを定期的にシェアする医療従事者グループの国家的ミーティングの参加者でもある。そのグループは、古代の治療形態(である鍼)が、新しいケアであると発見した。
 
 
ロング・コビットは、まさに鍼の適応だと感じています。
できるだけ日本のロング・コビットの患者さんたちが鍼にたどりついてほしいですが、ブレイン・フォグや慢性疲労に苦しめられながら、そのような情報にたどりつくにはかなりの幸運が必要だろうと感じます。
 
 
中国は国家的に漢方と鍼灸をロング・コビットに推奨しています。
 
アメリカも民間レベルで、サイエンス・ベースド・メディスンに基づいて、このような潮流があります。
 
イギリスのブリティッシュ・メディカル・ジャーナルのロング・コビットのガイドラインにはツボ療法も記載されました。
 
 
2021年7月26日『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』
「ロング・コビット後遺症ーメカニズム、リスクファクター、マネージメント」
Long covid—mechanisms, risk factors, and management
BMJ 2021; 374
(Published 26 July 2021)
 
 
以下、引用。
 
【ロング・コビット後遺症の治療とマネージメント】
【ガイドライン】
《呼吸器症状》
緩和リハビリはストレッチングと身体の回転運動と、ツボ指圧とマッサージを含み、小規模試験でマイルドなコビット患者のロング・コビット後遺症の呼吸器症状に効果があった。
 
 
個人的に思うのは、日本の医学の世界では絶対にこのようなことは起こらないということです。日本の高齢者男性中心の文化、要するに「老人支配の文化」では権威主義がすべてであり、世界の変化や潮流から完全に取り残されているのですが、情報が隔絶されているため、いまだに「日本スゴイ!」と主張し続けています。
 
これは医学や鍼灸だけでなく、日本の業界すべてで同時に起こっている現象です。権威主義を守るために、重箱の隅をつつき、優秀な若者の足を引っ張り、変化を拒否する内向きの老人文化こそが、日本のボトルネックだと感じます。
 
 

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