鍼と抗血栓薬

 
2022年1月7日 スペイン・サンホルヘ大学
「ドライニードリングと抗血栓薬」
Dry Needling and Antithrombotic Drugs
María Muñoz et al.
Pain Research and Management Volume 2022
 
 
以下、引用。
 
出版されたデータに基づけば、抗血栓薬摂取はドライニードリング・テクニックの絶対禁忌とみなされるべきではない。
 
抗血栓薬には抗血小板薬と抗凝固薬の2つのクラスがある。
 
主な抗血小板薬は、アスピリンとP2Y12受容体遮断薬である。
 
抗凝固薬には、経口投与されるビタミンK拮抗薬と直接経口抗凝固薬、および皮下または静脈内投与されるヘパリンが含まれる。
 
経口抗凝固薬の主な種類はビタミンK拮抗薬と直接経口抗凝固薬である。ワルファリンは世界中で最も広く使用されているビタミンK拮抗薬である。
 
マクロ―チらは、鍼が抗凝固薬の患者で、適切な場所と深さなら有害イベントが0.003%の低い確率であることを報告している。
 
 
2015年 カナダ
「抗凝固薬治療を受けている患者における鍼の安全性:システマティックレビュー」
Acupuncture Safety in Patients Receiving Anticoagulants: A Systematic Review
Michael McCulloch, LAc, MPH, PhD
Perm J. 2015 Winter; 19(1): 68–73.
 
 
以下、引用。
 
クォンらの研究は、直接経口抗凝固薬を摂取している患者での鍼の安全性を示した。
 
 
 
2018年 韓国
「新経口抗凝固薬を摂取している患者における鍼の安全性:遡行的レビュー研究」
Safety of Acupuncture in Patients Taking Newer Oral Anticoagulants: A Retrospective Chart Review Study
Seungwon Kwon et al.
Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine
Volume 2018
 
 
以下、引用。
 
(西洋医学の太い注射器の場合)針とシリンジを抜いたあと、抗凝固薬を服用している患者には出血が止まるまで2-3分か5分の持続圧迫ををくわえるべきである。
 
結論として、ドライニードリング鍼の際には、普通の抗凝固薬を服用していない患者には5秒の持続圧迫を行う。抗凝固薬を服用している患者には10秒から15秒の圧迫を行う。
 
 
抗凝固薬を服用している患者にも、超音波内視鏡下吸引針生検やボツリヌス注射などの手技は行われているので、ドライニードリング鍼の際は注意して行うというのが結論でした。
 
 
 

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