起始ー停止テクニック(OIT)

 
 
2021年12月31日 韓国『薬鍼雑誌』
韓国、東義大学校韓医学部
「肩痛へのアプライド・キネシオロジー『起始ー停止テクニック(OIT:Origin-Insertion Technique)』後の手技鍼と薬鍼:2人の患者の症例報告」
Shoulder Pain Treated by Manual Acupuncture and Pharmacopuncture Following Origin/Insertion Technique of Applied Kinesiology: A Case Series of Two Patients
Chang-Beohm Ahn et al.
J Pharmacopuncture. 2021 Dec 31; 24(4): 206–212.
Published online 2021 Dec 31.
 
 
症例は、58歳女性で右肩の痛み、棘上筋腱の中程度のインピンジメントと裂傷です。
 
以下、引用。
 
(2021年8月10日に初診で治療を受けて)2021年9月10日に超音波を受けたところ、棘上筋腱の遠位部の部分裂傷が30パーセント回復していた。
 
起始ー停止テクニック(OIT:Origin-Insertion Technique)は、1964年にアプライド・キネシオロジーの開発者、ジョージ・グッドハートにより発展させられ、肩の治療に用いられた。
 
起始ー停止テクニックの特徴は、筋腹やゴルジ腱器官を刺激する筋肉マッサージと異なり、起止ー停止を刺激する。
 
 
ジョージ・グッドハートはミシガン州デトロイト出身で、アメリカ空軍に入り、サンダーボルト戦闘機の攻撃システムを開発して勲章を得て、26歳で少佐となります。
 
除隊後にイリノイ州のカイロプラクティックで有名なナショナル健康大学(NUHS)を1939年に卒業し、父親とカイロプラクティックの臨床を30年行い、1964年にアプライド・キネシオロジーを開発し、1980年にアメリカ・スポーツ医学委員会からレイクプラシッド五輪でカイロプラクターとして最初に公式スポーツドクターとして認められました。
 
アプライド・キネシオロジーの起始ー停止テクニックそのものは起止ー停止を指圧するというものであり、優れた治療テクニックだと個人的に判断しています。
 
 
議論になっているのは、バイ・ディジタル・O-リングテストによく似たアプライド・キネシオロジー筋力テストです。
 
アプライド・キネシオロジー筋力テストに拒否感があっても、起始ー停止テクニックは臨床で使えるなら、使ったら良いと個人的には思っています。
 
 
2007年3月6日『カイロプラクティック&オステオパシー』
ジョージ・グッドハート・ジュニア
「徒手筋力テストの信頼性と妥当性:文献レビュー」
On the reliability and validity of manual muscle testing: a literature review
George J Goodheart, Jr et al.
Chiropr Osteopat. 2007; 15: 4.
Published online 2007 Mar 6.
 
 
 
2007年8月23日 『カイロプラクティック&オステオパシー』
「筋力テストとアプライドキネシオロジーのもつれた糸をときほぐす:文献レビューの批判と再説明」
Disentangling manual muscle testing and Applied Kinesiology: critique and reinterpretation of a literature review
Mitchell Haas et al.
Chiropractic & Osteopathy volume 15, Article number: 11 (2007)
Published: 23 August 2007
 
 
ジョージ・グッドハートは、起始ー停止テクニックの適応は骨膜と腱の移行部のマイクロ裂傷と考えていたそうで、これが最も興味深いところです。
 
 
 

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