がん性疼痛へのグループ・アキュパンクチャー

2022年3月1日
「グループ・アキュパンクチャー鍼はがんの患者を改善する」
Group acupuncture promising for cancer patients

以下、引用。

乳がんの診断から8年がたち、モーリン・ヴァレンタインは痛みや神経、関節痛の問題があった。

プルタ統合腫瘍学ウェルネスセンターが何か新しいことを試そうとした時、モーリンは鍼を信じていなかったが、参加してみた。

鍼は一般に、患者一人対鍼師一人でおこなわれるが、グループ鍼は一人で複数の患者が受けることができる。

結果は、モーリンと彼女の主治医にとってうれしい驚きだった。

「手は良くなったが、つま先に神経障害があり、化学療法を受けて以来、ずっと変化がなかった。しかし、朝、目が覚めるとつま先にまったく痛みがなかった。本当に素晴らしいことだった』とモーリンは言う。

効果は、痛みから解放されたこと以上のものだった。

患者たちはよく眠れるようになったこと、気分が良くなったことを報告している。患者はグループ鍼に特有の効果があると言う。仲間がいることで治療の心配が減り、気持ちを強く持つことができ、回復し続けることができる。

「グループ・アキュパンクチャー」「コミュニティ・アキュパンクチャー」は英米に特有の鍼の方法です。

普通の鍼治療は患者と鍼師で1対1で行われますが、グループ・アキュパンクチャーは6台ほどのリクライニング・チェアを置いて、1人の鍼灸師が6人ぐらいを同時に治療します。肘から先、膝から下のツボや耳鍼がよく使われます。

2020年4月13日 カナダ、カルガリー大学医学部・腫瘍科エリカ・ニコル・リード
「がん性疼痛へのグループ・アキュパンクチャーVS個人鍼:ランダム化比較試験」
Group versus Individual Acupuncture (AP) for Cancer Pain: A Randomized Noninferiority Trial
Erica Nicole Reed et al.
Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine
Published13 Apr 2020

グループ・アキュパンクチャー、コミュニティ・アキュパンクチャーは費用対効果の高い治療法として勃興した。やり方はいろいろあるが、グループ・アキュパンクチャーは、典型的には大きな部屋でリクライニング・チェアを置き、一人の施術者が6人ぐらいを治療する。急速に人気が出ているが、その効果を示したエビデンスはほとんど存在しない。

【結論】
これはグループ・アキュパンクチャーと標準的な鍼を比較した最初の実験研究である。グループ・アキュパンクチャーは、標準鍼と比較しても、がん性疼痛において同程度の優れた効果があった。グループ・アキュパンクチャーは、がん性疼痛を緩和するのに費用対効果が高く、さらなる実験を実施することを考慮すべきである。

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