【BOOK】『Neuropuncture:A clinical handbook of neuro–science acupuncture』

Neuropuncture:A clinical handbook of neuro–science acupuncture

これは電気鍼の文献であり、「?」と思う点もあるのですが、物事を「根本的に」「基礎から」考え直そうとする姿勢には学ぶものがありました。

私は筋筋膜性疼痛症候群(MPS)にはトリガーポイント鍼を使います。

東洋医学的には経筋病への阿是穴です。

筋肉をターゲットに、適切な深さに入れると、痛みは確実に取れます。これは筋肉(経筋)を対象にした治療法です。
 

一方で、手根管症候群+頚椎症のダブルクラッシュ・シンドロームなどの「クビ肩から指までシビれる」という神経が原因の痛みシビれに対しては、かなり深く刺します。
東洋医学では経刺の対象となる経脈病です。

木下晴都先生の傍神経刺の考え方で治療しています。筋肉などによる神経絞扼と炎症のために症状が出ると考えて、筋肉を弛めて神経絞扼を緩和します。

また、最近は繊維化・瘢痕化による神経絞扼という小針刀や浅野周先生の考え方を取り入れて長鍼を愛用しています。

神経が原因の疼痛はヴァレー圧痛点が神経の走行上に出現します。これは診断上の意味は有りますが、メカニズムをうまく説明できません。指圧や灸は坐骨神経痛のヴァレー圧痛点の圧痛を緩和するようです。

筑波式パルス鍼における神経パルスは、腰椎神経根の近傍に刺して電気をかけると足全体が動き、坐骨神経痛の症状は緩和されます。

神経が原因の痛みシビレに対して神経近傍に刺して電気鍼すると、

(1)局所効果
(2)セグメンタル脊椎分節効果=ゲートコントロール鎮痛
(3)中枢神経効果

の3つのレイヤー層で作用します。

(2)のセグメンタルと(3)中枢神経効果はかなり解明されてきましたが、(1)の局所で何が起こっているのかの謎こそが1番知りたいところです。

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