電磁波過敏症への臨床での対処

 
「多彩な過敏症状を呈した電磁波過敏症(?)の1症例」
江川雅人、矢野忠
『医道の日本』66 (😎, 91-97, 2007-08
 
 
電磁波過敏症への臨床での対処は、鍼灸の臨床の初学者とベテランの境界線になると感じます。
 
苦しんでいる患者さんに「あなたがいう『電磁波過敏症』という病気は、科学的・医学的には存在しません」と上から目線で説教することは、臨床家的には最悪の選択です。一方で、苦しみへの共感は必要ですが、「患者の主張を100パーセント受け入れる」ことも正解ではありません。
 
科学的研究を無視するのは、得策ではありません。
 
私は電磁波過敏症や電磁場環境不耐症のEBM研究やメカニズム研究を読むことで、自分では絶対に思いつかない視点に気づかされました。現時点で、「電磁波過敏症については論争中であり、結論は出ていない」というのが妥当な見解だと思います。
 
 

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