米国のクレジット・スコアと中国のソーシャル・クレジット・システム

 
 
2023年1月18日『日本経済新聞』
「米成人、医療費増加で38%が受診断念 22年調査」
 
 
以下、引用。
 
米調査会社ギャラップが17日発表した調査によると、医療費を理由に受診を見送った米成人は2022年に約38%に達し、調査を始めた2001年以来で最も多かった。
南部フロリダ州在住の22歳の男子大学生は昨年7月に事故で右前腕を負傷したが、受診しなかった。
「医療費の支払いが遅れれば信用スコアが低下する。医療サービスがより安くなれば診療を受けるかもしれないが、なにも変わらなければ今後けがをしても受診を見送るだろう」と語った。
 
 
信用スコアはアメリカの場合、クレジット会社のFICO(Fair Isaac Corporation)スコアが代表的です。
 
アメリカはクレジット会社の信用スコアの低下をおそれて、交通事故にあっても医療を受けない成人が38%います。
 
 
中国では社会信用システムがあります。新型コロナウイルス感染の際に、移動に必要だったスマートフォンの健康コードは、この社会信用システムの一部です。
 
中国では健康コードで監視され、移動の自由を制限され、ゼロ・コロナ政策で3年間、ロックダウンや移動制限に耐えてきましたが、突然、ゼロ・コロナ政策は終了しました。
 
デジタル化やITテクノロジーが人間を幸せをすると信じている人は、アメリカと中国の医療と人権の状況をどのように分析しているのでしょうか。
 
DX(デジタル・トランスフォーメーション)が医療を改善するというのは本当なのか、再考が必要だと思います。
 

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