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4年ぶりに杉山祭開催

 
2023年5月19日『タウンニュース』
 
 
神奈川県鍼灸マッサージ師会が主宰する杉山祭が4年ぶりに江の島にある墓所前で開かれました。
杉山祭は、江戸時代の鍼医師で近代鍼灸中興の祖とされる杉山和一先生をしのぶものです。
 
 
杉山和一先生の研究は現在、急速に進んでいます。
最近の一つの疑問は、当道座や検校の歴史です。視覚障がい者の歴史は知られていません。
 
平安時代、仁明天皇の子、人康親王が失明して琵琶を教えました。
 
鎌倉時代に『平家物語』と琵琶法師が生まれます。
 
室町時代、明石覚一が『平家物語』を完成させ、現在の京都市下京区の洛央小学校の所在地に当道座を設立し、検校制度を確立します。明石検校は琵琶だけでなく、鍼・按摩の達人であったとされています。
 
江戸時代の視覚障がい者についてわたしが知っているのは、将棋の石田流三間飛車を開発した石田検校、『群書類聚』を編纂した塙保己一総検校です。
 
最近知ったのは、検校は貸金業を認められており、江戸時代には吉原で豪遊する検校もいたそうです。
 
このような視覚障がい者、芸能者の歴史について、まとまった文献をあまり知りません。
 
最近、アメリカの歴史学者、ハーバード大学で博士号を取得したタン博士が近世日本の視覚障がい者の歴史の本を出版しました。杉山和一先生についても書かれているようです。
 
 
2022年ミシガン大学出版局
Blind in Early Modern Japan:Disability, Medicine, and Identity
Wei Yu Wayne Tan
 

 

 

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