金メダリストがおへそをカバーする理由


2024年7月31日
「アスリートが競歩競技で臍をカバーする理由」
The reason why some athletes have their belly button covered in the race walking event


中国には臍療、臍貼という治療法があります。神闕穴、臍に膏薬を貼るというツボ療法です。便秘や腸炎、過敏性腸症候群や潰瘍性大腸炎などにも使われ、論文もあります。

中国の楊家玉選手は2024年パリ五輪の20キロメートル競歩で金メダルを獲得しました。その時、彼女のおへそにはシールが貼られていました。


以下、引用。

前回の東京オリンピックと同様に、一部の選手がレース中ずっとへそをテープで覆うという奇妙な習慣を目にすることになりそうだ。なぜ選手たちがこのようなことをするのかについては、多くの議論が巻き起こっている。

アジアのアスリート、特にチベットや中国系のアスリートは、 へそからエネルギーが失われるという文化的に確立された信念を共有しており、へそから悪いエネルギーが吸収されるという考えにまで及ぶ迷信がある。 そのため、この地域の多くのアスリートはテープや包帯でへそを覆うことを選択する。基本的に、自分の内なるエネルギーを閉じ込めるためである。

国際デザイン誌と自然とエコダイナミクス誌に掲載された研究によると、へそは体の重心であり、研究者らはこれが背の高いアスリートが短距離走競技で有利になる理由であると長々と説明している。



以下はデューク大学の熱力学者・機械工学者、エイドリアン・ベジャンが書いた論文です。エイドリアン・ベジャンはマサチューセッツ工科大学で博士号、カルフォルニア大学バークレー校を経て、デューク大学教授を務めています。

2010年エイドリアン・ベジャン
「陸上競技におけるスピードの進化: なぜ最速のランナーは黒人で水泳選手は白人なのか」
THE EVOLUTION OF SPEED IN ATHLETICS: WHY THE FASTEST RUNNERS ARE BLACK AND SWIMMERS WHITE
ADRIAN BEJAN
International Journal of Design & Nature and Ecodynamics
Pages: 12 Page Range: 199 – 211

これは人種を論じたものではなく、スポーツと体形と重心を論じた論文です。エイドリアン・ベジャンはプリコジンの散逸構造理論の講義を聞いて、1996年にコンストラクタル法則を提唱し、2018年にアメリカのノーベル賞といわれるベンジャミン・フランクリン・メダル賞、2019年にドイツのノーベル賞といわれるフンボルト賞を受賞します。

電子基板上の熱を逃がすための構造として樹状構造がデザインされることや、自然の中のエネルギーの流れの法則として、自然界のデザインが類似することを説明します。

Many thanks to D850 for a beautiful featured image!

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