2020-01-21国家中医薬管理局
「新型コロナウイルス肺炎への中医学診療ガイドラインを研究提出する」
中医药局:研究提出新型冠状病毒感染肺炎中医药诊疗方案
以下、引用。
1月21日午前、国家中医薬管理局は会議を招集し、習近平総書記からの新型コロナウイルス肺炎に関する重要な指示を伝達した。
1つ目は新しいコロナウイルス感染に対応する肺炎の流行の共同予防と制御に積極的に参加し、中国伝統医学の国家管理における新しいコロナウイルス感染に対する肺炎の流行応答の作業メカニズムを確立および改善し、作業画を策定し、中国および西洋医学の共同予防および制御メカニズムの形成を促進することである。
2つ目は漢方薬の専門家を組織し、臨床治療状況に基づいて漢方薬の診断と治療計画を研究および提唱し、新しいタイプのコロナウイルスに感染した肺炎の診断と治療計画の新しいバージョンにそれを組み込み、公表することである。
2003年のSARSの際には、中医学が広東省と香港で大活躍しました。
2003年5月7日『日経メディカル』
「SARSに効く漢方とは」
https://medical.nikkeibp.co.jp/…/hotne…/archives/245547.html
中国・広東省でSARSの死亡率が低かったのは、老中医・鄧鉄涛先生らの指導によるものであったことは専門誌『中医臨床』でも特集されました。
「広東省とSARS」
中医臨床 通巻98号(Vol.25 No.3)
[インタビュー] 「楊志敏・林琳 両医師に聞く/ 中医学がSARS患者を救った ―治療の第一線で活躍した中医師たち」
http://www.chuui.co.jp/chuui/000188.php
以下、引用。
[インタビュー] 鉄涛教授に聞く/誇りある中医学治療の実現 ―広州で結実する徒弟制度
WHOの統計によると、世界32カ国で8,400例以上のSARS患者が報告されている。全世界のSARS死亡率は11%にのぼり、香港17%、台湾27%、中国大陸7%で、そのうち広東省は3.8%、広州は3.6%だった。広東省ではなぜSARSに対してこれほど著しい成果を上げることができたのか。広東省を代表する老中医・鉄涛教授は広東省中医院の若い医師たちを全国から呼んだ老中医につかせて伝統的な経験を継承させる徒弟制度の試みをその理由の1つにあげる。
当時の広東省と香港には鄧鉄涛先生と弟子たちがいました。鄧鉄涛先生は2001年8月に「この数十年、本物の中医を育ててこなかった」という衝撃的な提言を行いました。その翌年の2002年に中国・香港でSARSが大流行した際に、鄧鉄涛、呂炳奎、焦樹徳、路志正先生といった老中医が「中国には中医学という武器庫がある」という建白書を政府に提出し、老中医の育てた弟子たちが大活躍して香港に中医学に根付いたという有名な話があります。
この際に、鄧鉄涛先生は2003年は癸未(みずのと・ひつじ)年で、火運不及で太陰湿土司天・太陽寒水在泉というところから寒湿があると分析し、運気論の予測から対策していたそうです。
2005年「中国医学の現状と課題 : 伝統文化の視点から」
杉本 雅子 『帝塚山學院大学研究論集 文学部』 40, 33-51, 2005
http://www.lib.tezuka-gu.ac.jp/…/rTE…/r40PDF/r40Sugimoto.pdf
以下、引用。
数十年にもわたって本物の中医を育成してこなかったのに実績もへったくれもない。中医薬大学が中医を育てなかったのに主要な実績などない。もし今、大鉈をふるって改革を行わなかったら、あと数十年で現在残っている老中医のような伝統的な方法で病気を治す中医はいなくなってしまう。
鄧鉄涛は取材に対し、広州の中医医院ではこの2年間、師に学ぶ中医学の経典を学習するという伝統的な中医教育を行ってきたことが成功につながったと述べた。「なぜ広州以外の中医にそれができなかったのか?」という問いに対して、「それは60歳前後までの中医は青年も中年もほとんどが西洋化しており、中医学の神髄を理解していない。臨床経験が不足している。中医学を信じていないことによる」と後継者教育の問題を再度指摘した。
焦樹徳の弟子、広東省中医医院の青年医師、陳偉が対SARSの実践を通じて痛感したという「中医がダメなのではない。我が国の中医学を学んでいる医者がダメなのだ」という言葉はキーワードにもなっている。
習近平主席からの命令が出た以上、中医学にとっての政治的正念場です。
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